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post by Fumi Michihata
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ミールキットの可能性

2022年12月27日 20:39 - Miki Michihata
 2022年、あと5日。今年ほど、やるべきことが終わってない年はないです。遊んでばかりいたこともありますが、格段に仕事の能率が下がっているように思います。還暦すぎるとアカン!

さて、久しぶりにOisixのミールキットを試してみました。お試しセットで5千円くらいのものが1,980円とかいうキャンペーンのものでした。開けてみると、この季節にジュース4本(寒くて飲めない)、充填豆腐、納豆、チルドサバの味噌漬け真空パック、さつまいも、小カブと、ビビンパ、チキンフライのサルサソース、ケールのサラダのミールキット3点が入っていました。まあ、お買い得どうかは皆様の判断で。

ビビンパは、Oisixの定番商品。私も何度か試しております。味は格段に良くなっていると思います。そして、なにより賞味期限が長くなっている。これは革新的です。チキンフライは、製造日を含め7日、ビビンパは、9日となっており、どちらも肉類は、味付けして火を通してある。野菜は、根菜はカットしてありますが、野菜は丸まま。まあ、冷蔵庫に入れておけば持ちます。冬期というのもありますが、これだと格段に利用しやすいですね。予定が変わっても、冷蔵庫に入れておけばいつでも使える感覚です。

さすがよく考えられています。また、あれこれリーフレットが入っていますが、想定する客層も、お父さん単身赴任中の母娘ふたりとか、ドラマ「きのう何食べた?」に登場する男性カップルなどを登場させ、まあ、現代の家族像をよく捉えてあるなあと感心します。今後は、一人暮らしの高齢者向きのものをつくったどうかなと思いますが、そうなるともう少し質的な向上も求められるでしょう。
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<<サステイナビリティ、包装へもいろいろ工夫がされています。>>

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<<肉そぼろはすでに加熱済み。野菜がたっぷりでおいしくなりました。>>


他の国ではどうでしょう。先日、中国は、新華社のニュースで、95後(1995年から2000年に生まれた世代)にミールキットが人気と記事がありました。すでに国内で6万5千社もミールキットの会社があるようです。私も、2018年、北京のアリババ「盒马生鮮」VSテンセント「小象生鮮」のミールキットを購入し試したことがありますが、とても美味しかったのですが、やはり賞味期限が短いことが気になっておりましたが、これほど強豪ひしめくマーケット、様々に改善され、品質も向上していることでしょう。

今年は、米国と欧州(オランダ、ベルギー、英国)と出かけましたが、米国でもミールキットは、スーパーの店に並んでおりました。パスタとソースだけの単純な組み合わせのものからごちそうまで。そういえば、アマゾンGOには、もうあのミールキットは売ってなかったです。こちらも切磋琢磨の競争がありそうですが、このステイホームで、瀕死の状態だったBLUE APRONは、Progressive Grocer誌による食品小売業ランキングの100位にランクイン。またドイツ初のHello Freshは、テレビでも盛んにCMを流しているのを見ましたが、同じランキングで50位に入っております。店舗を持たずにランクイン。これはなかなかの快挙!となると、ミールキットもなかなかのものです。一方の欧州、売り場で見ることは少なかったですが、常温の野菜セット(日本のスーパーに並ぶ、じゃがいも、人参、たまねぎのカレーセットみたいなもの)がありました。また、オランダのAlbert Heijnでは、チルドミールキットも見かけました。
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<<シカゴ郊外のグルメスーパー、Fresh Marketのミールキット ごちそう感あります。>>

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<<Albert Heijn のマックチーズ、ミールキットにするほどのメニューでもなさそうですが、、>>


インフレで、惣菜、外食よりも家庭調理が優先されています。となると、家庭で調理?どうするの???先の新華社の記事にもありますが、若い世代は、料理法を知らない、知りたいという要望があるそうで、ミールキットは、そういうニーズに対応するものです。まだまだミールキットの可能性は広がっていきそうです。

さて、今年の更新はここまで、来年はもう少し、ピッチ上げていきます。皆様、佳い年をお迎え下さい。


過去のミールキットに関する記事は、こちら。

「サステイナブルコンセプトのミールキット Hello Freshを試してみる」2022年1月25日 

「おこもり化でミールキットは受け入れられるか?!」2020年6月 8日

「ミールキットは時短でない!令和時代のミールソリューションセミナー」2019年12月 9日


この記事の執筆者:
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道畑富美
ミールキットの可能性
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