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post by Fumi Michihata
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加速度的に進む惣菜のロングライフ化 2017Bangkok

2017年6月11日 13:18 - Miki Michihata
米国では、グローサラント( grocerant : グローサリーとレストランを合わせた造語)という、ホールフーズマーケットやウェグマンのようなスーパーマーケットで、出来立て惣菜を店内のスペースで食べ楽しむことが潮流のように言われていますが、欧州では、スーパーマーケットのレディミール(惣菜)の大半は、持ち帰って食べるものです。対面販売するようなスタイルではなく、容器包装されたものがほとんどで、サラダ以外は、電子レンジやオーブンで加熱調理して食べるものが大半です。多くが、MAP包装され(窒素ガスなど不活性ガスで充填する)ロングライフ化が実現しています。惣菜などで1週間から10日程度、日持ちするものもあります。もちろん、生産するところから流通、販売の段階に至るまで、、販売の段階に至るまで、冷蔵温度帯がきっちり管理されているというのが前提です。

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<<オランダJUMBOにて、ジェイミーオリヴァーブランドのレディミール>>

いくつか、欧州系レディミールを紹介しますと、以下の3つの写真は、ドイツREWEのTO GO業態、ケルン駅ナカのお店で購入したサラダです。購入した日は、5月6日朝で、消費減は、5月9日です。あまり消費期限までの時間は長くないようですが、ガスパックされています。
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2017_Germany_REWE_Salad_open.JPG2017_Germany_REWE_Salad_ready.JPGおもしろいのは、オランダAlbert Heinでみつけた、二段式のレディミール。これを買ったのは、5月10日ですから、これもそんなに日持ちしませんね。製造日は不明です。中に入っている鶏肉は、生です。電子レンジで調理します。いい感じに出来上がり、たっぷりのいんげんとじゃがいもが食べられます。こんなん欲しい!

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タイのバンコクの日系コンビニでも、行くたびに、チルドレディミールの品揃えが増えています。毎回食べるガパオライス、35バーツでこれはない。CPの海苔巻きチキンもええ感じ!BTS駅構内の広告を見て、買ってしまいました。日本もこれでええんちゃうん。
タイ人は、一日五食くらい食べます。一度の食事の量が少ない。ちびちび食べます。屋台の食事に比べたら、セブンのものは高いし、レンジで温めないとダメ。でも、家庭でもオフィスでも、電子レンジの普及率はかなり高いものと想像します。

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<<ここは、タイセブンイレブンの親会社、CPのビルにあるセブンイレブンです。売れるんですね。>>

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<<どれもおいしいです。日本以上の品揃えです。>>

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<<すぐ食べられるレトルトカレーや惣菜も並び始めました>>

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<<Thaifex展示会では、タイ料理のフリーズドライも並んでました。美味しかったです。高そうですが、、>>

 日本国内のことは、先日書いたばかりですが、食品ロスや人手不足の問題を考えると、もう少しロングライフ化が進むといいなあと思います。どこまでをレディミールと捉えるのか明確な定義はありませんが、ready to eatあるいは、ready to heat(すぐに食べられる、あるいは加熱しただけで食べられる)レディミールを惣菜市場に相当すると考えるなら約10兆円です。また、冷凍レディミール市場は、調理済み冷凍食品と捉えるなら、約7千億円(冷凍食品協会によると家庭向け調理済み冷凍食品の出荷額、約2,650億円、輸入額192億円を足して、2.5倍くらいかけました。)、レトルトレディミール市場(缶詰・レトルト協会の統計から、5,500億(2015年の出荷t数 36万トン、1グラム1.5円計算で独断と偏見概算)。形態はいろいろあれど、ますます広がるレディミール市場ですが、消費者の理解も深める活動も必要です

この記事の執筆者:
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道畑富美
加速度的に進む惣菜のロングライフ化  2017Bangkok
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