レディミール(ready to eat惣菜)食べまくりツアー。昨年も紹介したように、英国の食品スーパーは、コンビニのよう、コストのかかるバックヤード機能など持たず、ひたすらアウトパック惣菜を販売するのみで合理的。でも、消費者側に立てば、画一的なメニューで、マンネリに陥りそうな感じ。
日本のコンビニやスーパーマーケットでは、1ヶ月ほど保存できる袋もの惣菜(低温殺菌のサラダや煮物など)が増えてロングライフ化が進みますが、英国はその先を行ってます。5℃以下の徹底したチルド温度管理、ガス置換包装、あるいは冷凍するなど、無駄を減らすためのロングライフレディミールの先進国です。またこれも、消費者側に立てば、店のごみは減るけど、内装・外装と二重の包装がされているため、逆に、家庭のごみは増えるではないかな、と思います。
<<朝はすごい品揃えですが、夜にはまばらに>>
(素材の味でおいしい、信念ある若き経営者たち)
さて、英国レディミールの味ですが、おいしい!です。というのは、こてこて変な味付けがしてないものが多いのです。アミノ酸、核酸系の調味料系が入ってない。だいたい日本で売っているものは、なんでも味が濃い、塩辛い。英国では、スーパーマーケットのチルドスープが、しょっぱくない、朝食にがぶがぶ飲みました。もちろん、おいしくないものもありましたけど、、皆、期待以上のものです。
<<スモークたらのスープ、スモーク臭さなく、素直な味>>
自社直売店舗とオンラインで販売する冷凍レディミール専業のCOOKの工場へ行きました。これも前にも書いた通り、素直な味でおいしい。話を伺うと、素材へのこだわりがあり、自慢のプディング(イギリスでは、ケーキの総称をプディングというようです)には、純然たる生クリーム、バターしか使用しないとのこと。ラズベリーロールケーキ、おいしかった!ご一緒した甘党おじさまもガンガン召し上がっていました。冷凍であれば、品質保持や保存料や添加物を使わないでよいので、冷凍にこだわっているとのこと。
<<パーティ禁止のアパートでひそかなレディミールパーティ>>
そして、チルドのレディミールにこだわるCharlieさんの工場へ。ここでも、素材が大事ということと、美味しいものを食べてもらいたい。また食事の時間を楽しんでもらいたいという強い経営者の想いを伺いました。ここでも素材にこだわること、私たちがスーパーで購入してくるような素材が使われているのに驚きました。こちらは、チルドにこだわり、販売先は、大手流通企業に、ネット専業スーパー、外食企業です。取引先として、安売りされるところとは、組みたくないと、きっぱり。Independent!
<<自社製品でお昼をご馳走してくれました。パッケージのイラストで食事を楽しむことを訴求>>
二人の経営者は、いずれも創業10年程度の比較的若い経営者、自分の作りたいもの、顧客に食べてもらいたいものが、明確。そのうえで、しっかり利益をだして、ビジネスをよりよく継続していくこと。そしてその仲間、スタッフにも、よりよい仕事ができる環境づくりに力を注いでいました。
日本はおいしい、日本食は素晴らしい!と自画自賛している間に、私たちは、ガラパゴスになってしまった感あり。
一般社団法人日本惣菜協会による 「惣菜ホットニュース 2016年12月15日号」でもロンドンレディミールについて寄稿しています。