数十年ぶりに英国に行ってきました。訪問したロンドン、マンチェスターの市内のスーパーの売り場は、想像以上に惣菜で埋め尽くされていました、色とりどりのデリが並ぶダイナミックな売り方ではなく、すべてパッケージされたものです。ほとんどが自社製、PBものなので、売り場に統一感があり、デザイン的にはとても美しいのです。
多様な人種が住み、白人系が半数に満たないロンドンでは、惣菜も中国、インド、日本とアジア系のものも多種類あり、毎日食べても飽きないような品揃え。やはり利用者の多様性は重要です。イギリスに到着した10月14日のガーディアン紙に、ボリス・ジョンソン ロンドン市長が、「移民を受け入れないと日本みたいに景気が停滞してしまうぞ」とコメントした記事が掲載されていました。対する保守派の意見も掲載されていましたが、その後、市長のコメントは物議を醸し、1週間経過した今、コメントは350にも達しています。経済はともかく、食文化の発展には、異文化との交わりは不可欠と思います。
脱線しましてすみません。これら惣菜の価格は、1食5£位ですから、800円ほど。東京のサラリーマンランチ価格です。これが毎回だとしんどいなあ~という感じです。イギリスにも家計調査があり、じっくりみればおもしろそうです。ちらりと探せた数字から、平均可処分所得が一人あたり15,000£とありましたが、270万円くらい。日本の家計調査では1世帯あたりの消費額が300万円くらいだから、えらく高い感じがします。ポンド高もありますが、まあ上のほうの人たちが平均を押し上げているんですね。街には、ホームレスもあふれています。これについては、もうちょっと調べてみます。街のあちこちにあるプレタマンジェのサンドが4£、スタバのコーヒー2.5£... ,,所得も物価も、日本の1.5倍くらいの感覚です。1.5倍と考えたら、イギリスのスーパーに売っている惣菜は、日本のコンビ二フードに相当するでしょうか。
<<マンチェスター駅内のSainsbury Local 駅ナカらしくサンドウッチと飲料の売り場は圧巻>>
郊外へ行けば、リーディング的な存在のTesco、ウォルマートの傘下にあるASDAやドイツのLIDLなどのディスカウンターもあり、これらの業態がもッと利用され、料理の材料を売るような売場になっているのだと思いますが、街中のスーパーは、日本のコンビニのようですね。地価も高い、人件費も高い、工場で調理し、パックされたものを並べるだけの店です。時折、冷凍生地を使ったインストアベーカリーも併設されています。
<<ロンドン市内、地下鉄Angel駅近くのM&A 近くには個人商店もあるが、野菜売り場は、これだけ!右の棚の裏にじゃがいも、人参などがあります>>
ほんと、ロンドン子は、料理しないのでしょうか。世帯の平均人員は2.4人と日本全体の平均と同じくらい。一人暮らしは、欧州の平均14%より少し低く、12%です。家族で食卓を囲むというよりパブでビールを飲んでいるイメージのイギリス人。もうちょっと調べてみます。
英国の小売市場は、Tesco,M&S, Sainsburyなど、大手の寡占状態。それぞれが規模の小さい業態を出していたり、競合の激しいことが街を歩くだけでみてとれます。
<<マンチェスターの中心バスとトラムのセンター Tesco Express, M&S,1PoundStore,Save,Spar...と同様の店がずらりと並んでいます>>
参考:英国 Office for National Statistics http://www.ons.gov.uk/