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post by Fumi Michihata
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郊外ディスカウンターの躍進と高齢者の移動

2023年7月16日 22:47 - Miki Michihata
九州、日本海側と大雨による被害が続いております。そして各地で40℃に近い高温。お見舞い申し上げます。さて、先日、大分に行きまして、ローカルスーパー見てまいりました。地元の方に聞くと、マルショク(サンリブ)、トキハインダストリー、COOP大分など、名前が上がりましたが、いつも何処へ行くの?という質問には、トライアルとの答え。

 安価、そして消費税込みの価格表示がよいとのこと。TRIALは、福岡発のディスカウント業態、もはや全国区ともなり271店舗を展開する(2022年6月末)。ディスカウント業態もさることながらITでも有名。AMAZON FRESHのようなレジなしスマート店舗も展開、また、このシステムも同業他社への販売もしている。今回、大分駅から車で15分くらいのわさだ(稙田)地区にある メガセンターTRIAL に行ってみました。ちょっと前のTRIALは、生鮮品も惣菜も、いかにもディスカウントという印象でしたが、今回は、鮮度のよさにびっくりしました。これなら、近くにほしいと思ってしまうほど。
TRIAL_CART.JPG
<<AmazonFreshより先行していた、スマートカート>>

TRIAL CORN_20230628.JPG
<<とれとれとうもろこし、安い。税込価格表示はわかりやすいです。>>


横道にそれますが、このインフレのもと、ディスカウント業態は、業績を伸ばしています。米国でも、コストコも好調。またドイツ発のALDI, LIDLもどんどん店を拡大中。このブログでも英国の状況をお伝えしましたが、このドイツ系2チェーンの躍進は、勢いが増しています。今回見た、TRIALしかり、これらの店舗は、まず清潔、整然。ショーケースなど什器にしっかり投資されており、一昔前のディスカウンターのイメージが払拭されています。
 
 安価で買い物しやすいとなると、当然、子育て世帯や若い世代には、週末に、ディスカウント業態でまとめ買いがベースとなっているのだろうなと思います。この周辺は、一段ショッピングゾーンとなっていて、ほかいもサンリブ、トキハインダストリーなどが集まり激しい競合ぶりです。しかし、我々ジジババ世代になり、ひとりかふたり世帯となると、、このようなディスカウント業態ではとても単位が大きすぎてとても無理、また、大きな店もしんどい。車もいつまで運転できるのか、となります。

 大分駅周辺には、大きなマンションがたくさん建っていて、それなりの価格(大分で、と言ったら失礼ですが、4、5千万円)だそうです。誰が買っているの?と聞くと、高齢者の方が、土地を売って買われる方が多いそうです。歩いて生活できる駅近くに転居されるそうですが、買い物するところといえば、駅ナカモール、シャッター街の昭和の商店街、そしてコンビニに限られますが、文化施設なども近くなっていいのかな。先日行った盛岡市でも駅近くに大きなマンションがどんどん建設されています。地方都市も、少し住まい方の変化が出てきているのでしょうか。

この記事の執筆者:
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道畑富美
郊外ディスカウンターの躍進と高齢者の移動
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