UBERの本拠地であるサンフランシスコ空港は、出発階にUBERはじめシェアドライブが乗り降りできる場が、何か所もあり、利用者、ドライバーともにわかりやすいように、ピックアップゾーンがいくつか、そしてZONE番号もふってあります。タクシー乗り場には、誰もおらん状態です。あっという間に、タクシーの概念が変わってしました。同時に、フードデリバリーも車社会のアメリカや渋滞の多いアジアの都市部では、人々の生活になくてはならないものになりつつあります。都内でも、連休中、UBER EATSのバッグを抱えた自転車をたくさん見かけ、利用者が増えているなあと実感します。
<<RIDE APP PICKUPの場が何か所もあって、ZONE番号が書いてあり、わかりやすい>>
Restaurant Hospitality誌によれば、米国におけるUBER EATSのようなフードデリバリー市場は、180億ドル(約2兆円)の規模で、2023年までに7.3%の成長が見込まれているといいます。多くが若い世代の利用で、彼らは、いくつかの宅配アプリを使い分けていると言います。米国でのデリバリー業者のシェアは、首位の、Grubhubが34.4%、つづいてUber Eats が28%と、つぎにDoorDush、Postmatesが続き、この4社で9割のシェアを占めています。
<<マンハッタンのWhole Foods Market 、ちょうど雨の日で、店内でも注文された商品をピックアップするスタッフがたくさんいました。>>
首位のGrubHubによるアンケート調査によると、宅配を利用する理由として、1.料理したくない(43%)、2.空腹を満たすため (30%)、3.時間を節約したい(28%)となっており、そして、人気のあるメニューは、
1.Plant-Based(植物由来のもの)豆を使ったブリトー、カリフラワーボウル
2.鶏肉(チキンスライダー、チキンブリトー、チキンとワッフル、パルメザンチキン)
3.朝食メニュー(デトックスドリンク、ピーナツバターアサーイボウル、ベーコンチーズサンド、ブリートー)
なんだか、若者好みのメニューばかりだなあという感じです。これらの宅配サードバーティと呼ばれる業者は、サブスクリプション制などで、定額、使い放題の宅配サービスを提供したりしているようで、やはりミレニアルズ世代に支持されているのかなあと伺えます。
<<ボストンのsweet green お昼時は長蛇の列。事前にオンライン注文してピックアップする客も多い>>
またRestaurant Hospitality誌によれば、人気の高い宅配メニューは、1位ピザ、2位サンドイッチ、3位中華(アジアン)4位サラダ 5位チキンウィング、と、王道です。なかでもクイックサービスの宅配が伸びており、人気の高い業態順では、以下の通り、
1) Quick Service 、2) Fast Casual、3) Casual Dining、4) Mid-Upper Casual 、5) Convenience Store 、6) Grocery/SM 日本のUBER EATSも、やはり認知度の高いファーストフードが選ばれているように思います。
食料品は、下位にありますが、思いついたときに食べたいというフードデリバリーとは、利用動機が違うのかもしれません。プライムナウメンバー向けに注文から2時間以内宅配されるというWhole Foods Market内には、オーダーを受けて、店内を商品のピックアップするスタッフはじめ、デリバリー部門は活気があるように感じました。
これらのデリバリーは、顧客からも配達料を集金しますが、レストランからも当然がっちりと。それが、レストランの収益を圧迫すると、、レストランやデリを提供する企業側も、サービスをするスペースを設けず、セントラルキッチン(カミッサリー)を置くチェーンも出てくる(店の調理設備規模は小さくする)などの動きもあり、宅配が従来の来店客を超えていくような勢いが背景にあります。若い世代が、デリバリーを多用するようになると、レストランの在り方もかわっていくかもしれませんね。