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post by Fumi Michihata
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プラスチック容器が使えなくなる?!

2018年6月24日 09:50 - Miki Michihata
 マクドナルドは、英国およびアイルランド内で、プラスチック製のストローを紙製に替えていくのだそうです。持ち帰り用の惣菜容器は、紙の容器が採用されているところが多いですが、英国内のスーパーマーケットに並ぶ、膨大な数のレディミール、そのプラスチック製容器はどうなるのかなと思います。フランスでは、2020年までに、食品容器の50%以上を、植物由来の素材による容器にするとしています。欧米では、脱プラスチックの動きが顕在化してきました。
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< パリ、サンラザール駅にあるカルフールコンビニ、このプラ容器どうしはるんですか?<>>

'プラスチックスープ"という言葉が話題になっています。私たちの生活では、大量に消費されるプラスチック、廃棄されて、環境中で細かいマイクロプラスチックになり、特に海洋においては、海水がプラスチックスープのようになり、海にいる生物は、よくない影響を受けているというものです。Plastic Soup Foundation という団体のウェブサイトでは、センセーショナルな映像がならんでいます。BBCのサイトでは、ペットボトルで4階建てのお城をつくって住んでいるという、プラスチック城の城主のことが取り上げられており、子どもたちが遊びに来るお城の映像は、プラスチック社会への批判が込められていて興味深いです。

 食生活においては、プラスチック容器包装は、流通から販売までのプロセスにおいて、また食品安全・衛生面において、なくてはならない存在ですが、食の外部化が進み、惣菜などが求められるようになると、その使用量は増えていきます。
日本では、食品容器などについては、2000年から容器包装リサイクル法が、本格的に企業活動や自治体の廃棄物処理活動に適用され、企業においてはリサイクル、リユースすることが求められていますし、家庭においても、資源となるごみは、その材料ごとに分別して廃棄することが義務付けられています。その効果もあり廃棄物は減少傾向にありますが、プラスチック製容器は、PETボトルをのぞいては、リサイクル率は40%ほどとのこと。

 農水省の資料「食品容器包装のリサイクルに関する懇談会とりまとめ」(平成26年11月)

消費・賞味期限をより長く保つ容器包装の技術、またバイオプラスチックの開発と普及などに期待がかかります。また、家庭用のプラスチックごみも、もう少しわかりやすい回収の仕方があるといいなあと思います。

(ニュースソース)
BBC    2018.6.15  "McDonald's to ditch plastic straws"
CNN 2016.9.19 "France becomes first country to ban plastic cups and plates "
BBC 2018.4.28 "Why I live in a plastic bottle castle"

賞味期限を長く保つ容器包装の技術は、
有名なところでは、キューピーのマヨネーズ 賞味期限が10カ月から12カ月になりました。
ロングライフ惣菜の記事は、旅仲間 城取博幸先生のものを紹介します。

また、本サイトの記事もご覧くださいませ!
この記事の執筆者:
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道畑富美
プラスチック容器が使えなくなる?!
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