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post by Fumi Michihata
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アフターコロナの2023年 

2023年12月31日 12:40 - Miki Michihata
2023年、暑い暑いと行っている間に年末になりました。政治・経済界、そして芸能メディア界でも、色々なことが晒されまくっていますが、今までの社会システムが転換の時期を迎えているのかなとも受け取れます。
食品分野では、百貨店の冷凍ケーキ、百貨店、監修者に実際の製造者、宅配業者、そして消費者と、百貨店は原因不明と表明していますが、いや原因は、そのしくみが綻んでいるのよ、というより、デコレーションケーキを冷凍にして、日本国内、12月24日当日限り受け取れる、なんて、発想自体が間違っているのだと思います。
まさにオーバースペック、これからの食生活、どこまで便利なものに依存するのか、、と、これも転換のときに来ているように思います。

さて、2023年の食生活を振り返ってみます。アフターコロナで、空前の旅行ブーム、家計調査でみると2020年には大きく下がった旅行や交通費への支出が激増しています。外国人観光客の勢いもすごいですが、国内旅行者もしっかりあちこち出かけています。国交省の旅行支援も効いているのか、嵐山あたりに行きますと、日本人若者もしっかり遊びに来ています。

(エンゲル係数最高値)
さて、一方の食への支出は、ふるいません。第一生命経済研究所の報告から引用すると
2人以上世帯でエンゲル係数は、2006年以来上昇傾向で、直近データで29%となっています。給料上がらない、食品の価格は上昇するで、食品購入の際の節約へと向かっていることがわかります。家計調査は全体平均なので、すべての人に該当するわけではありませんが、旅行に行く経済的な余裕があるのに、食は徹底的に節約。情報収集して、皆さん、本当にうまく使い分けておられるのだと思います。食品の購入先も、自ずと、ディスカウント業態やドラッグストア、また流通業の展開するPB商品に人気が集まります。

(中食、ひと手間残して調理は、伸びていく)
さらに、経済的に節約すべきところが、働く女性が増えて、時間も節約する必要が増えて、中食への支出は増えているともあります。時間の節約にもなりますが、素材を購入して調理するより安あがりの弁当や惣菜もあり、世帯の人数によっては、節約のために中食を選択する場合もあり、今後、一人暮らしやひとりメシの機会はまだ拡大しそうですから、中食はまだ伸びていくでしょう。
そして、そして、まだ家庭調理(もちろん簡単調理)の余地は残っています。最近の調味料、1回分が売られることが多くなりました。先日、ほんだしを買おうと思ったら、なんと8g個包装のものしかなくてびっくり!キムチの素を作るのに大量に欲しかったのですが、袋を一袋ずつ破って使いました。この間もびっくりしたのは、調理レシピに掲載される、おろししょうがやにんにくの単位。チューブ優勢で、これらの単位は、「cm」が主流となっています。このブログでも、何度も指摘していますが、ますます食品のキット化が進みますね。

(厚労省からアルコール摂取基準が出された!)
さて、外食。最近東京へ行って気づいたのは、都心の店より、初台や吉祥寺、厚木など、サテライト都市部が、夜にぎやかなこと。リモート勤務もある程度定着したのか、あるいは、近所、あるいは自宅で、帰りの時間を気にせず、ゆっくり飲もうと、そして、お金も余り使わなくていいや、、という傾向があるのではないかと思います。ほんと、母が言うのですが、資源ごみの日、ビールやチューハイの缶の量が増えたというのも、あながちハズレてないかもしれません。
 そして、このアルコール大国、24時間どこでもお酒が買えるのは日本ぐらいではないかと思いますが、、にして、厚生労働省からアルコール摂取のガイドラインがが提示されたこと、今後どう影響していくのかなあと思います。主要酒類メーカーは、ノンアルや低アルコール飲料をどんどん発売していますが、ほんと、飲まなくなった日本人、高齢化も大きくA級しているかと思いますが、外食市場に少なからず影響があると思います。

と、年末雑感を記してみました。
今年は海外へは行けませんでしたが、東北、長野、九州、北海道など国内あちこち行く機会があり、色々な気づきもありました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。 



 

この記事の執筆者:
Foodbiz-net.com
道畑富美
アフターコロナの2023年 
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