レジレス、AmazonGoのスタイルを導入したAmazonFreshへ行ってきました。シカゴのダウンタウンから車で30-40分くらい北のMortonという裕福そうな住宅地に近いモール内にあり、営業時間は朝7時から夜10時までです。AmazonFreshは、CaliforniaとIllinois、WashingtonDC、Marylandの4州に18店を展開中。今後、NYのロングアイランド、New Jerseyにも進出の計画が発表されています。
Amazonは、リアル店舗として、Amazon Book StoreやAmazon を出店していましたが、いずれもこれらの業態から撤退しています。やはり、購入頻度高く、また、欲しいと思ったときすぐ手に入れたい、また鮮度や低温の温度帯が要求される食品という特性から、リアル店舗のほうが有利に働く部分もあるでしょう。また、2017年に買収したWhole Foods Marketとの連携や融合も、Amazon Freshのあちこちに生きています。
<<Whole Foods Market のような雰囲気の青果セクション>>
<<Whole Foods Marletのような惣菜ブッフェ、ロティサリチキン安いです>>
Just Walk Outは、スマホのAmazonアカウントQRコードをかざす、あるいは、Dash Cartというディスプレイ付きのカートで、欲しい物を自分の買い物袋やカートに入れて、まさにでてくるだけ、の仕組みです。日本でも、TRIALが一部店舗で導入しており、こちらはプリペイドカードから支払うしくみですが、どちらもレジに並ぶ必要がなく、決済はめちゃくちゃ早いです。レジに並ぶ待ち時間、セルフレジで自分でひとつひとつチェックしていく手間がなく、また、人と非接触で衛生的という観点も加わり、多くの人に受け入れられるのではないかと思います。
<<天井から張り巡らされたカメラがコワい。写真も遠慮してあまり撮れませんでした。>>
とはいえ、食品スーパーは、品質や鮮度、品揃え、あるいは価格が命。さすがWhole Foods Marketで培われた商品力もあり、プレゼンテーションもうまいです。WholePay Checkと揶揄されるほど高い商品で溢れているWhole Foods Marketですが、AmazonFreshでは、
PBの"365"ブランドはじめ、15¢のバナナ、5$を切るロティサリーチキン、1$切るローフパン、売り場のそれぞれに目玉商品も配置しています。アプリには、頻繁にクーポンが送られてくるようで、寿司売り場にいた男性は、クーポン持って週に2,3回、寿司を買いに来ていると話していました。
<<えらい大盤振る舞い。お寿司は、眼の前でアジアン職人さんが巻いてくれます。おいしそう。>>
買い物した私のところにも、アンケートが来まして、回答してみると、めちゃくちゃ細かいことを聞いてきます。価格のこと、また競合のスーパーについて、Just Walk Outのしくみ、店内のアレクサを使ったか、、、など。詳しすぎます!それだけ、近隣の競合からいかに出し抜くかにエネルギーを注いでいるかが伝わります。
明るい雰囲気で、通路も広く、天井も高い。品揃えもあれこれたくさんというわけでなく、絞り込んである。生鮮品に関しては、ALDIとかLidlに近い、、「選択と集中感」があります。また惣菜のキッチンもあり、対面での販売、またサラダやホットデリのブッフェも備えられ、イートインスペースも確保されています。個人的には好きなタイプです(笑)。
一方のAmazonGOもと新オフィス立地で増殖中。マンハッタン内、シカゴダウンタウンでも行ってみましたが、品揃えはかなり絞り込んでおり、朝と昼に集中させているようです。また、レジは、QRコードに加え、手のひら認証またクレジットカードでの入店も可能となっていました。今後駅ナカ(なんとNYC地下鉄、コロンバスサークルに駅ナカ商店街ができていました。)などでも需要がありそうです。
<<写真が横になってしまいました。マンハッタン、ブライアントパーク前のAmazonGO、手のひら認証で買い物できます。>>
Amazonは、winsightgrocerybusinessの記事に、2024年には、Walmartを抜いて、小売業首位の売上となるだろうと予想されています。同記事によると、2021年の米国内EC食料品市場は、9,077億$と、前年の15.2%増で、これは、市場の24.6%に相当すると。2026年には、EC率が30.5%となると予想している。すでに、Amazonの上記のFreshブランド、Whole Foods Market、またオンラインでの食品の売上は、406億$で、Walmartのそれを超えているともレポートされています。