食品機械の展示会FOOMAへ行ってきました。例年東京で開催されていますが、今年は名古屋のセントレア空港の隣にある愛知県国際展示会場です。新しく、平面に大きい建物でとてもわかりやすい会場です。
やはりAI、センサー、ロボットの展示に注目が集まっていました。人間の目や触覚の代わりになるセンサー、判断するAI、正確に疲れることなく動くロボット。食品工場は、ますます人手をかけず、食品を製造するようになりますが、逆に、これだけの投資ができて、維持管理をできる大企業でないと、今後残っていくのは難しいなあという印象を受けます。
惣菜の世界では、やはり惣菜の盛りつけラインが課題。ちょうどセミナーがあって、立命館大学理工学部の平井教授が「ソフトロボティクス」の話をされていて、人間の手のように動くロボットの「手」を研究されているのだという話を伺いました。惣菜ラインは、対象となる品目が多品種、形状も物性も違って、柔らかいものが多い。そして、中身を盛りつける弁当自体もまた多品種少量。車や機械の組み立てラインとは大きく異なり課題も多いとのこと。何度も実験するので、対象となる弁当の中身も、本物に限りなく近づけた食品サンプルも開発しているそうです。
最近では、買い物の頻度が下がったことや廃棄ロスを削減する目的で、ロングライフ化が求められ、その技術が適用された商品が、売り場にも並び私たちも日々利用しています。特に、ガス置換した容器包装が注目されていますが、こちらも進化していますね。いままで、まっ平でないとシールできないとされていたものも、盛り上がってもシールができたり、日々の進化がおもしろいです。また、環境面では、紙容器もずいぶんと活用されています。今後も、このような形態は、増えていくでしょう。
<<うちの町内会ながら、世界のイシダさんの展示。今の包装技術に求められることをうまくまとめておられます。>>
<<東京食品機械さん、ボリュームMAP Modefied Atmosphere Package の略です。炭酸ガスや窒素充填で長持ちさせます。>>
<<こちらも世界のTERAOKAさん、紙容器の成型と包装のラインを展示。トップシール紙容器は、欧州では普及していますね。>>
ほぼ毎回FOOMAに来ていますが、食品の物性もそれぞれ、均一に混ぜたり、分注したりと、色々なワザがあるなあと感心します。食品工場のみならず、飲食施設のキッチンでも、工夫をすれば、さまざまに賞味期限を延ばすことができるのではないかと、知ろうと考えながら思います。
<<あまり関係ないんですが、イタリアのチョコレート成型機。イタリアの機械は意外と活躍しています。効くと、性能もさることながら、デザインがかっこいいのだそうです。さすが、>>
来月7月は、冷やす技術のリーディング企業であるフクシマガリレイさんの展示会 GALILEI EXPO2021で、「外食・中食のボーダーレス化、新しい調理への期待」と題して講演をいたします。また皆様、来場、あるいはオンラインでも視聴できますので、ご興味ある方はどうぞいらしてください。