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post by Fumi Michihata
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容器包装の知恵

2021年4月14日 10:17 - Miki Michihata
日本は、「包む」という伝統文化が根ざしています。ふろしきや稲わらなど、身近な材料を使って、中身を守ったり、装飾性を出したり、素晴らしいワザがあります。食品の世界にいると、「容器包装技術」とは深くつながり、何度かこのブログでも書いていますが、私自身も大好きな分野です。人生やり直すなら、次は、包装技術士か表装師を目指しています。

 さて、海外視察に行けないで、鬱々している私のところに、先日、スウェーデンのecolean社のパッケージ技術を紹介に来てくださいました。軽量素材、スタンディング性また、捨てやすさや開封のしやすさなどの機能を追求した液体用の容器は、写真にあるように、北欧らしいデザインで、めちゃくちゃかわいいです。持ち手のところが空気が入っていて、操作性を高め、また容量の大きいものでは、開けた後に、またボタンでプッチンと封をできるのもいい感じです。
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<<軽量化ながらも、しっかり自立してます。向こうに見えるは、懐かしチェリオ!採用されたそうです。機械は限定されますが自動販売機にも使えるそうです。>>


 スウェーデンは、パルプ生産も盛んで、紙パックシェア世界最大のテトラパックもありますねえと、言うと、このecolean社は、テトラパックの兄弟分け、スピンアウト企業だそうです。チルドでもアセプティック(無菌包装で常温流通ができる)充填も可能だそうで、ついでに、その充填機もセットで購入する必要があるそうですが、、そのあたりも商売上手ですね。
写真右側の黒い容器は、フランスの乳業組合の牛乳だそうで、かわいらしいデザイン。また小さいサイズもあり、飲料だけでなくソースなどにも使えそうです。伺うと、ドイツ発のミールキットサービス、Hello Freshにも採用されているとか、よく紙パックなど入っていますが、袋にするとミールキット箱に入りやすいところが重宝されているそうです。


 時を同じくして、知人がコストコでいつも品切れ商品、同社PBのKIRKLANDブランドのグレープフルーツのシロップ漬けを送ってくれました!これもチルドで1年持ちます。すごい!コストコ。お客さんに出すと、1年ももつなんで、保存料使っているの?と、聞かれますが、使ってません、容器包装の技術で長持ちよと。コンビニの袋物惣菜と同じやわ。容器包装の技術で添加物も必要なくなるのと、、多くの消費者は知りません。もっとコミュニケーションが必要です。

kirkland_pink_grapefruit.jpg
<<メキシコ産、赤ワイン、ウィスキーとカクテルにしてもうまい!>>

最近、アサヒスーパードライの生ジョッキ缶が品切れ中とか。プルトップ缶、蓋を開ければ、もこもこと生ビールのような泡がでてくるのが大うけとか。容器包装で、ロングライフ化、またこういった楽しい商品も出てきます。容器の世界はほんとおもしろいです。人生やり直したい!

この記事の執筆者:
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道畑富美
容器包装の知恵
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