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post by Fumi Michihata
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高度化進む食品製造分野、家庭の台所は?

2022年6月18日 22:09 - Miki Michihata
  今年も食品産業の製造機械の展示会、FOOMAへ行ってきました。昨年は、名古屋での開催でしたが、今回は東京での開催となり、大勢の人出でした。

今回気になったのは、既に海外進出組は、勢いがあるなあ~と関しましました。と同時に、ヨーロッパ勢の出展も多く見られ、しかも、汎用性高く、大掛かり、そして合理的な機械が目に留まりました。なかでも、食肉関係の機械。自動で豚肉スライスし計量し、トレーにのっけてしまうのなんて、すごい。効率的かつ衛生的。
FOOMA最優秀賞を受賞していた株式会社前川製作所による、セルダスシステムは、枝肉を自動でカットする機械です。画像認識とAIで、立体的な肉塊の三次元構造を認識し、メスのようなナイフが、肉の塊を切り分けていくというもの!いや、これ人間が中に入ったら、大門 未知子状態やわ~。て感じです。ここまで!すでに海外の食肉加工ラインに採用されているそうです。(写真は許可をもらって、中身がわからないように撮りました)。他にも、大型の肉の加工機械、しかもAIで賢いものがたくさんプレゼンテーションされていました。アメリカでも見てきましたが、肉の加工と包装の形態がかなり変化しているように思います。大型化あり、逆に日本のような少量ポーション化あり、煩雑化する分、大型機でまとめて製造という方向に向いているように感じます。

FOOMA_meat_cutting.jpg
<<FOOMA最優秀賞を受賞されています。>>

FOOMA2022_meat_proccessing.jpg
<<こちらもお肉の加工ラインの展示です。>>

他にも、ロボット。米国と比べると、ロボット部門では、日本すごいで!さっさと海外に売りに出なはれ!という高いレベルに達していると思います。この日本沈没を救うのは、技術!六産業化の食品ではありません。食品製造分野は、食を提供する側は、めちゃくちゃ高度化しているけど、家庭の台所は?と思い返すと、昭和の台所そのまま、旧態然としています。食品産業側からすると食生活はめちゃくちゃ変わっている、変えているともいうべきか。
 
 コロナをきっかけに家庭調理を見直す機会が大いにあったと思いますが、日本ならではの煩雑かつ多種類の調理過程、それにより鍋釜道具の多種多様ぶり。いつまでも台所がすっきりしない上に、ホットプレートやホットクッカーが増えて、、うーん、もっとシンプルにいかんないのかな、と思うのは私だけでしょうか。

 ますます女性は忙しくなる、男性に日常の調理が委ねられる機会も期待できない、、となると。家庭のキッチンってどうあるべきなんだろうなあ~と考えてます。少なくとも、パナソニックや三菱電機がCMで描く家族とキッチンは、あり得ないと思うしなあ~。秋に、家庭キッチン関係のテーマをいただき、講演予定、何をどう話そうかな~。


 

この記事の執筆者:
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道畑富美
高度化進む食品製造分野、家庭の台所は?
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