新型ウィルスの猛威は、私たちの生活、また経済に与える影響は甚大です。このブログも、海外の食品小売業や惣菜をレポートすることで成り立っておりましたが、手足をもぎ取られで、リアル最新情報をお届けすることができなくなってしまいました。
これを機に、インターネットでの情報発信についてしばらく考えてみることにします。マスメディアはもとより、SNSで流れ来る情報ほど、アテにならないものはないなあ、と。結局、自分の好きそうな情報、読んで気持ちよくなる情報がテキトーに分析されて流れてきているのですよね。ワイドショーもSNSも同じ、なんてつまらないものばかり見てきたのか、大切な時間の浪費であったと、自分を振り返り、反省しきりです。これを機に、情報ということを改めて、またこのブログの運営についても考えているところです。
食品産業は、内食は、絶好調。冷凍食品、インスタント食品、調味料など、前年比を遥かに超える需要となり、工場はフル稼働だそうです。まあ、すぐに落ち着くことは目に見えています。一方、惣菜はぼちぼち、これを機に、ポストコロナ時代は、自動運転の整備とともに食品の宅配が、当たり前のことになり、惣菜は、保存温度と包装技術により、さらにロングライフ化されたものが流通することになると思います。外食業は、ほんと、大変ですが、そこでしか食べられないもの、心地よいサービスと空間(空間も考え方変えないと)を提供することに尽きると思います。当然淘汰されるところもありますが、あそこの料理が食べたい!大将や女将に会いたい!という店はありますよ。頑張ってください。
食品小売業も、顧客や地域のマーケティング、また物流・在庫管理にも情報テクノロジーの装備が喫緊の課題になりますね。前号で書いた通り、GAFAのような情報企業にとってかわられるかもしれません。Googleから零細・中小企業向けに、地図情報をベースとした情報発信、また従業員とのやりとりなど、無償サービスが7月末までと期限付きですが、提供されています。今すぐ使いたいと思う、そして使えるツールばかりです。もはや、国家でなく、GAFAが築いた情報帝国が、世界を席巻していることも、いやでも実感します。
リアルの売り場は決してなくなりませんが、なぜ売り場に足を運ぶのか、小売業の強みや社会的価値はなにかを、考える必要があります。また、現場の最前線にいるのは、アルバイト・パートさん、本部にいる人たちより高いリスクに晒されていることと思います。米国のAmazonなどでは、ストも起きていると聞きます。従業員の健康と安全はどう守るのか、働き方を考えるときでもありますね。
今欧米の小売業や外食業の企業団体を見てみますと、やはり情報提供のスピードが違いますね。マスク、手洗いだけではなく、品不足に対する具体的な施策を表明しています。まずは医療従事者優先、また高齢者など弱者に対しての配慮、買い占めすぎないようなルールづくり、、また従業員への補償についても、全米レストラン協会では具体的に情報が見やすく提供されています。
厳しい状況になるのは、誰の眼にも明らか。でも、前向きにとらえて、少しガマンもして、今は、よりよい未来が開かれる機会と考えています。写真は、昨年UCバークレー校で撮ったもの。若い世代に期待します。