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post by Fumi Michihata
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デジタル化なければ、GAFAに支配される、我らのスーパーマーケット

2020年3月13日 07:11 - Miki Michihata
 コロナウィルスのおかげで、3月は、2回の海外出張を延期しました。ぽっかり時間が空いてしまいました。転居したこともあり、ニトリ、IKEAなどを渡り歩く日々を送っています。多くの店が、客も少ないですし、営業時間も短縮されていたりと、収益への影響は大きそうですね。ネット販売が増えているのかもしれませんが、このような状況で、不要不急なものへの消費心理も冷え込みそうです。

 一方、トイレットペーパー騒動で、ドラッグストアやスーパーマーケットは、ある意味で特需で、客数・売上ともに上がっているようです。また、小中高党学校の休校で、簡便に調理ができる冷凍食品やカップ麺なども一時棚からなくなる光景もありました。

 こういった事態になるとモノが潤沢にあふれるスーパーマーケットの存在をありがたく思うのですが、あちこちに新しいスーパーマーケットができて、飽和状態である感じます。事実、スーパーマーケットの業界三団体によるスーパーマーケット統計によれば、GMS含むスーパーマーケットの店舗数は約2万2千店舗で、ここ数年の増減を見てみると、地方では全般に減少傾向、首都圏や関西圏では、食品スーパーや中小型のスーパーが増えています。大きな店舗で買い回るのはしんどいし、欲しいものを欲しい分だけ、さっと買える、イオンの展開する「まいばすけっと」のようなスタイルが、現代人の生活にマッチしているのでしょう。今や首都圏中心に900店舗近くにも拡大しています。

全国スーパーマーケット協会によるスーパーマーケット白書では、多様化多面化する消費者にどう対応していくか、マーケティング面からの論説がなされています。確かに、どこのスーパーマーケットも同じような品揃えで、何かとがった特徴がなければ、おおよそ近所の2、3店舗の中から選ばれる要素は、価格となってしまいます。私などは、生鮮品3品が新鮮であること、惣菜が美味しいことなど、当たり前のことを求めますが、意外と、これらを満たしてくれるスーパーマーケットは意外にありません。

 もう一つデジタル対応、今のような事態になると、ネットスーパーの需要も増えてくるでしょう。白書には、AmazonGOとアリババのフーマ鮮生、ミラノのCOOPのことがコメントされているのみ。すでに何年も前の話題で、この先が心配になります。今や、AmazonGOは、そのシステム丸ごとを販売する事業に乗り出していますし、UBERなど、デリバリーサービスのサードパーティ企業が、スーパーマーケットのリーダーシップを奪っていく可能性も非常に高いと思います。

 先日、大阪ガス都市文化研究室の山衲氏が主宰するうめきたTalkin' Aboutにおいて、地域のスーパーマーケットをテーマに集まった人たちで、ディスカッションする機会がありましたが、皆、スーパーマーケット大好きな人ばかり、それおぞれにスーパーマーケット愛を持っています。私たちのスーパーマーケット、頑張ってほしいです。
 

この記事の執筆者:
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道畑富美
デジタル化なければ、GAFAに支配される、我らのスーパーマーケット
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