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post by Fumi Michihata
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コンビニ、外食が夜市場に勝負をかけてきた

2020年2月17日 22:58 - Miki Michihata
2020場は、人口減小・消費意欲減退ながらも、食品産業の中で唯一、需要が伸びている食カテゴリー。一般社団法人日本惣菜協会によれば、10兆円超と言われていますが、ファーストフード店のテイクアウトや、伝統的なそば屋やすし屋の出前はカウントされていないので、惣菜、テイクアウトの市場は、実は10兆円を遥かに超える規模です。

 これらの市場は、ランチ需要は、食べる時間はだいたい11時から14時くらいまで。コンビニやレストランでも、一人前需要で、価格もおおよそ見えているので、顧客の求めているものも見えやすいですが、夕食需要というと、見えているようで見えていないように思います。家族の夕食を預かる主婦・夫から残業終えて帰る一人暮らしのまで、本当にさまざま。捉えどころが広いだけに、マーケティングも難しい。どこへどう狙っていくのか。昼は確実だけど、夜は同戦略を立てたらよいやら、という惣菜を売る業態も多いのではないだろうか。またスーパーマーケットなどは、働く人が手薄になるだけに、夕方過ぎからの品揃えがしにくくなっている。
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 最近、ごはんバーガーやボリュームのあるバーガーで夜需要を取り込もうと頑張っているのがマクドナルド。CMも夕食シーンを描き、夜マックと謳っています。牛丼系の松屋吉野家も夜割を始めたりしています。
一方のコンビニも、レジ横のホットデリで、夕食需要を取り込もうとしています。ローソンのチーズやスープが溶けだすコロッケ、セブンイレブンやローソンのアジフライなど、どちらも昼というより、夕食向けかなぁというメニューです。ローソンは、夕食ではないですが、ホットドッグ投入で、カフェチェーンの軽食需要を取り込もうとしているのかなとも見えます。外食・中食の境目なく、夕食時の惣菜・テイクアウト需要の競争は、激しくなっていく様相です。
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注)ごはんバーガー、吉野家の夜割の写真は、それぞれマクドナルド、吉野家の企業ホームページから転載しました。

この記事の執筆者:
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道畑富美
コンビニ、外食が夜市場に勝負をかけてきた
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