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post by Fumi Michihata
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飲食業、24時間・年中無休の働き方改革

2020年1月21日 10:25 - Miki Michihata

 すかいらーくグループが、全店で24時間営業の店をやめるとのこと。深夜開けていても売上期待できず、人員も確保しにくい、特段びっくりするようなニュースでもないですが、すでにロイヤルホールディングスも全店で24時間営業は廃止、売上は下がることも覚悟していたものの、需要のある時間帯に注力することで質の向上が実現し、売上は逆にアップとのことです。早晩、コンビニエンスストアも、需要のない時間帯は閉店することになるでしょう。店を閉められないのは、廃棄の問題だけです。期限の短い惣菜を売り切るか、惣菜のロングライフ化を図るか、出来立て惣菜にこだわっているのは、売り手だけのようにも思います。

 さて、ポルトガルは、地中海岸のリゾート地へ行ってきました。もうクリスマス休暇も終わったので、街は閑散。レストランや店も、しっかり働いたので、もう閉まっています。1、2カ月、たっぷり休みを取るそうです。そして、またやってくる夏のシーズンに備えるとのこと。もちろん、地元民や別荘族もおり、港近くの生鮮市場も空いていますが、のんびりしています。働くときは働くけど、求められていないときは、数カ月でも休んでしまう。これでいいんだと思います。(もちろん、もっと働きたい人は、働けばいいだけ)
OLIAO_fishmarkte.JPGPortugese_fish_dish.JPG
<<地中海に面したオリャオの市場 レストランでは、これが一人前、うまい!シンプルです。>>

 
 折しも、フィンランドの若い女性首相が週休3日制を打ち出すニュースが話題になっていました。この話題も誤報であったそうですが、皆さんの話を聞いていると、すでにドイツやオランダも週休3日は実現しているのではないかと。ポルトガルも、しっかり役割分担ができていて、自分の持ち分以上は働かないといいます。日本人から言わせれば、「働かないんだね」と否定的な見方をされることでしょう。

 仕事の内容にもよると思いますが、サービス残業的仕事が多すぎるのが日本。そして無駄な仕事がすべてサービス(マクドナルドのスマイル=ゼロ円と同じ意味のサービス)でできているのが日本。今更ながらですが、ヨーロッパに来ると実感します。

 トランジットのオランダ、スキポール空港のケーキとうめだ阪急のケーキ、どちらも5~6ユーロで同じくらいの価格。スキポールケーキは、冷凍ケーキ、何の飾りもありません。無駄なく、ロスもなし。一方の阪急ケーキは、「映え」はするけど、ここまで頑張らなくてもいいようにも思います。それならもうちょっと高くてもいいのではという気もしますが、それは需要と供給により決められるべきでしょう。これも、売り手側だけのこだわりなのかもしれません。

 今一度、求められているものは何かを再度問うべきではないかと思います。
Portugese_dryfruits.JPG
<<甘いものは焼き菓子もありますが、地元のドライフルーツとアーモンドが絶品!>>

この記事の執筆者:
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道畑富美
飲食業、24時間・年中無休の働き方改革
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