6月21日にリリースされた令和元年版の観光白書によると、2018年度の訪日外国人数3千万人越え、そして外国人観光客がゴールデンルートと言われる東京から愛知、関西の三大都市圏以外の地方にも分散しているといいます。モノ消費よりコト消費、スキーやスノボ、温泉、自然・農村漁村体験などエンジョイする外国人観光客が増え、地方での消費額も1兆362億円と東京での消費額を超えたそうです。
とはいっても、ドラッグストア人気は変わらず、大阪心斎橋を歩くと、聞こえてくるのは中国語、そして両側ともドラッグストアだらけの商店街と化しています。このあたり、パチンコ屋からドラッグストアへの転換も多いのだそうです。
<<経済産業省 2018年小売販売業をふりかえるより抜粋>>
恐るべし!ドラッグ(なぜ日本でドラッグというのでしょう。海外でドラッグストアはどこ?と聞いたら変な顔されます。そらそうですね。)訪日外国人だけでなく、日本人も大好き。チェーンドラッグストア協会によると2018年度のドラッグストア6兆3,644億円と5.9%増、百貨店はマイナス成長がつづき、6兆4,434億円と、まさに心斎橋筋が数字に表れています。昔はそごうもあったなあ~。盛者必衰の理のごとくですが、ドラッグストアは、調剤薬局併設するなど、利益率が高いのですよね。
というワケで、利幅の薄い食品もバンバン売り場に並べても全然平気なドラッグチェーン。実際、ドラッグストアでの食品購入も恐ろしく増えています。一般社団法人冷凍食品協会による「冷凍食品の利用状況"実態調査」(2019年5月)は、25歳以上の人へのアンケート調査に基づくものですが、スーパーでの購入が微減、半額セールの常態化から脱したせいでしょうか。代わりに、ドラッグストアやコンビニで購入する人が増えています。遅くまで空いている安い、そして、健康を売るドラッグストアには、アルコールも売っている。そりゃ買いますわね。
米国の2大ドラッグストアチェーンのWalgreenとCVSPharmacyも同様です。大都市の中心地には必ず核となる店舗があり、これホンマに薬局か?!てな感じのおしゃれな大規模店舗、サラダやサンドイッチは普通に並んでいますし、健康を意識したファーストフードチェーンをテナントとして入店させて抱き合わせ出店しているところもあります。なかには、すしチェーンも入れたところがあり、ドラッグストア内で、寿司を調理している店もあるほどです。
<<ボストンのどまんなかにあるWalgreen もう何屋さんかわからない>>
<<内容には関係ないですが、冷蔵・冷凍ケースは、サイネージでディスプレイ 日本じゃ絶対ウケない>>
食べ物、特に日配の惣菜やサラダをドラッグストアで、、だんだんスーパーマーケットやコンビニの境目がなくなってきますが、それぞれの強みをしっかり出さないとドラッグストアに飲み込まれてしまいますね。
(参考資料)
観光庁 令和元年度版 観光白書