スーパーマーケットもオンライン化は待ったなし状態と思います。欧米・中国では、オンライン・オフラインの両刀使いは当たりまえ、世界一の小売業Walmartも、アマゾンなど先行するオンラインスーパーに押され気味だったところ、昨年からInstaCartやJet.comなどオンラインデリバリー機能を持つ企業と提携し、デリバリーや店舗でのピックアップなど、オンライン化をどんどん進めています。昨年11月に米国に行ったとき「Walmartが甦った」とも聞きました。ウォルマートのサイトには、当日お届けができる店が地図上に描かれており、かなりの店舗数をカバーするようになっています。IT企業から人材をスカウトし、いかに早く、Amazonに追いつくか、凄まじい推進力でWalmartは取り組んでいます。
<<昨年夏に行ったボストン郊外のウォルマート。すでにピックアップの文字があります。>>
さて、日本、今日の日経新聞見てびっくりしました。小売業がオンラインサイトに対抗してリアル店舗を磨いているとの記事。それを「ネット抵抗力」と書いていました。ネット抵抗力、なんじゃ、そりゃ!?リアル対ネットではなく、今やネットもリアルもどちらの機能も持たないとヤバい時代、「リアル店舗の魅力を磨いてネットに対抗する」など、ネット対リアルの二極思考ではとても無理でしょうと思いますが、、もはやネットには抗えず、いかに取り込んでいくかだと思いますが、、
リアル店舗をただ楽しい買い物ができる場所にするだけでいいのでしょうか。ビックカメラは、リアル店舗はショールーム、と割り切っていると書かれており、これはまとも。
食品スーパーはどうでしょう。年末から都心に食品スーパーがいくつか開店しています。いずれも高収入層が住んでおりかつオフィスもあるような立地です。わが町下町近くにあるのと違うのかなあ~と期待して行ってみましたが、特段変わりはなく、惣菜の品揃えが多い、お酒品揃えが高価であるくらいで、あまり響くものがありません。ポイントカードも作って、ちゃんと顧客のことわかってるのかなあ~。行きたい食品スーパーがないな~、皆さん、どうですか? まいばすけっとと変わらないやん、なんです。
<<特別新しい感はありませんが、スープとカレーバーを備えた惣菜コーナー>>
翻って、オンライン先行の企業は、どんどん先を行ってます。先日、ショッピングセンター協会のセミナーで、楽天の三木谷会長兼社長の話を聞く機会がありました。AI,ビッグデータ、独自のデリバリーや自動運転のドローンやロボット、電子決済、、これらをひとくくりにし、楽天というプラットフォームで、新しいマーケティングをやろうと説き、お客様が理解すること、パーソナルな提案をしていかないと購買には結びつかないと。効果が見えない広告費を使うなら、我々のデータに基づくマーケティングにお金使ってと話され、お金の使いどころが大きく変わってるわと、時代は本当に変わってしまったなあと思います。とはいっても、やっぱり目で確かめて買いたい、生鮮品と惣菜は、最後のスーパーの砦。だからこそ、食品スーパーが提供できる価値ってなんだろうなあ~と、、考えています。
<<すっごい自信と熱意が伝わる三木谷会長の講演>>