ルアンプラバーンから西へ、タイとの国境近くのモンゲン、サイヤブリーと北部ラオスを訪れました。ルアンプラバーンからモンゲンまでの道路は、ホンサという最近火力発電所ができた町を通って行くのですが、大きなトラックが通れるように整備中です。半年もすれば、それなりの道ができ、ラオスからタイ、また中国への道が出来上がっていくことでしょう。
<<荷が重すぎて坂を上がれなくなったトラックを、ユンボとブルドーザーで引き上げ、押し上げています!>>
高地で暮らす人々は、焼畑を続けていて、陸稲やはと麦などの雑穀、また果樹を栽培しています。ラオスが経済成長を続けている一方で、その成長から取り残された農民たちは、山間部にまだ多く存在します。(とはいえ、村には衛星放送のアンテナもついています)首都ビエンチャンや外資企業の工場が建つサワナケットなどに比べたら
同じ国とは思えない状況が繰り広げられています。
<<なんてことない村ですが、この後、裸の子どもが何名か、服を着ていても裸足とか、、の子どもたちがいっぱい出てきます。>>
町の様子は、3年前この辺りを訪れていたときとは、あまり変わらない風景ですが、車やバイクが確実に増えていますし、幹線道路には、ガソリンスタンドが、次々にできており、街中にあるスタンドには、清潔なトイレが整備され、カフェ、コンビニが併設されています。
<<ガソリンスタンド併設のコンビニ、冷凍食品も売られています>>
北部ラオスも確実に豊かになっています。一方、多くの人の仕事であった農業や林業も変わっているようです。ラオスは、美しい棚田で有名ですが、どんどんその姿も変わってます。先述のホンサでは、水牛が田を耕すのんびりした田園風景の向こうに、火力発電の発電基が3つもそびえたち、もくもく蒸気を出しています。また、驚くべきことに、耕作放棄とまではいかなくとも、休耕田になった田んぼが目立ちます。お米は作っても高くは売れない、自分たちが食べる分だけつくるという感じです。町中では、レストランでサービスを担当する若い女性たちもスマホをもっています。情報は降り注いできています、食料はあるけど、買いたいものを買うためのお金が欲しいという消費社会へと移行しつつあります。
ラオスは、ベトナムやタイなど最大の輸出国に挟まれていますし、三期作も可能です。また、食生活も当然変化しており、お米から小麦へ、また肉や牛乳のたんぱく質へとシフトして行く過程で、コメ余り現象が生まれているのでしょう。
<<こんな棚田と山には焼き畑後の畑と植林、ラオスの典型的な風景です>>
焼畑の後には、多くの桐の植林が見られました。ゴム、果実、、換金作物への転作が進みます。また、より付加価値の高い商品へ、6次産業化していくような技術指導や投資が求められています。
<<走り回っている地鶏、メコンの魚とよく合います。市場にはラオハイ用の麴が売られています>>