健康訴求型商品が目につきますね。飲料はじめ、低糖、ゼロ、脂肪燃焼、、、「ほんまかいな?」コピーがあふれていますが、悲しいかな、どうせ買うならこっちにしよか、とついつい手を伸ばしてしまいます。(写真は、こんにゃく麺サラダ、コンビニ大手3社そろい踏みしてます)
その背景には、消費者の健康志向もありますが、なにより、2015年春に導入された「機能性表示食品」制度の影響が大きいでしょう。この制度については、従来より国が認可していた特定保健用食品(トクホ)とは異なり、今はやりの「規制緩和」によりできた制度です。消費者庁のサイトを見れば、「事業者の責任において、科学的な根拠、人を対象にした臨床試験データがあれば、その機能を商品に記載し、販売することができる」とのことで、売り場に機能を謳う商品が並ぶわけです。
正直、その機能を裏付けるデータや論文に、しっかりしたオーソリティがレビューする必要もなく、これはアカンやろうというものがちらほらでています。大手メーカーのものでも、正直、良識を疑うようなものもあります。機能性表示のルールも守られている訳ですが、機能性表示、そしてトクホの正当性も怪しく感じられてしまいます。
そのなかでも、グイグイ市場を伸ばしているのは、低糖質商品、ローソンの胚芽パンに、ファミマのライザップ商品は、大ヒットと聞きます。メーカー品では、グリコの低糖質アイスSUNAOは、同じく80キロカロリーをコンセプトにする前身の商品のバイ売り上げているそうです。(日本経済新聞2017.7.31)
低糖質商品の市場は、富士経済によれば、2017年は、3,431億円の市場で、前年の107.7%増であると予測しています。これに対し、お墨付き系(同様に効果は期待うすいと思いますが、、)のトクホの方は、ここにきて、停滞気味で、約6,500億円規模で推移しています。(公益財団法人 日本健康・栄養食品協会 2017.4.3)
わけのわからんダイエットではなく、はっきり焦点をあてた"低糖質"というコンセプトがダイエット疲れの消費者に受けたのかもしれません。なんといっても大きいのは、ライザップのCMで、筋骨隆々、すっきりした使用後の著名人の身体もインパクト。今まで、お腹周りを気にしながらも、具体的に食事療法というアクションを起こしていなかった男性陣も顧客層としてしっかり取り込んだことも低糖質市場全体の底上げとなっていることでしょう。この先、低糖質カテゴリーが定着していくかどうかは、未知数ですが、小手先のトレンドでは終わらないようにも思います。
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