2015年1月号のQSR Magazineに、今後米国市場で有望なインターナショナル業態10に、ビアードパパが取り上げられています。ビアードパパは、同社ウェブサイトによると、アジア、米国、ロシア、中東など17か国に約240店舗を展開しています。その運営会社、㈱麦の穂ホールディングスは、2013年秋に永谷園に買収され、お茶漬け会社がシュークリーム屋を運営するという構図になっています。その後、2014年末にはシンガポールに子会社を設立し、シュー生地工場を稼働させています。麦の穂ホールディングスは、シュークリーム意外にうどんチェーンも運営していますが、スイーツ事業を手掛かりに、海外拠点を増やしていこうという永谷園の意向が伺えます。お茶漬けで海外市場を攻めるのは、なかなか時間がかかりそうですからね。
<<ドバイモールのビアードパパ おじさんがなんとなく中東風?>>
ここ最近では、パンケーキ、カップケーキ、ポップコーンにチョコレート店にできる行列が話題になっています。スイーツは、行列というキーワードにおいて、ラーメンと双璧をなしていますが、ラーメンは、ひとり一杯どう頑張っても二杯くらいしか食べられませんが、スイーツは、持ち帰ることができるので、ひとりでいくらでも食べられる、また、人に差し上げるというギフト需要にも応えることもできます。ビジネスという点では、ラーメンよりはるかにおいしいのではないかと思います。
さて、ヘルシー志向と言いながら、実は、甘いもの消費は伸びています。全国菓子工業組合連合会が、お菓子の消費動向を、家計調査からまとめていますが、非常におもしろいです。食費に占めるお菓子への消費額は、家計調査が始まった昭和35年から今に至るまで、年ごとに増えており、また、家計のなかで贈答用としてお菓子を購入する割合も増えています。食欲が満たされれば、次は甘いものや嗜好品に向かうのは、ごく当然のことです。
また、種類別にみると、和菓子類への消費は減っていますが、ここ数年、チョコレート、チョコレート菓子、そして他の洋菓子(シュークリーム、タルト、ワッフルなどが分類されると書かれています)が伸びています。甘いものを購入する機会や場も変わってきています。また、喫煙者が減ったことも背景にあるかと思いますが、スイーツ男子も増加中で、消費のすそ野は広がってきています。
砂糖の消費も、独立行政法人農畜産業振興機構が掲載している各国の一人あたりの砂糖消費量を見てみますと、先進国も途上国も、砂糖の消費は伸びる一方です。日本人の砂糖消費量も、一時減少傾向だったものが、ここ数年上がっています。あれだけ、ダイエット!といっている米国でも、砂糖の消費は、まったく減っていません。
飲料でも低糖・無糖など人工甘味料も相当量が、砂糖に代替されていると思いますが、やっぱり砂糖なんですね。言っていることとやっていることは別ですね。Time誌に2015年の食のトレンドというのがでていました。みると、雑穀、豆などヘルシーなものと並んで、脂肪、唐辛子、、が挙げれています。結局、本能がおいしいというものには、克てないのだなと、改めて感心します。味覚と健康、おもしろく、かつ深刻な課題です。
<<ザクザク、ザクザク食感とやわやわカスタードがたまりません!>>
最近の私のお気に入りは、北海道のきのとやが展開する「BAKE」。自由が丘の駅前のチーズタルトと新宿ルミネのクロッカンシューです。さすが札幌の人気店、材料がよいのか、いくらでも食べられます。甘いものとお酒、、これは、通り過ぎられません。