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post by Fumi Michihata
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ドバイの食マーケット 男性も鍵を握っている?

2014年10月19日 22:00 - Miki Michihata
 ドバイは、本当に暑いです。一年を通じて、最高気温が30℃を超え、冬の朝晩はそれなりに冷えるそうですが、かなり過酷な気候です。日差しも強く、戸外は徒歩3分が限度。ですから、ショッピングモールが、多くの人の居場所となります。世界一の高さを誇るバージュ・カリファのあるドバイモール(世界一大きな水槽の水族館、世界一高い噴水とギネスオンパレード)やスキー場が併設されているモール・オブ・エミレーツなどの巨大施設は、深夜まで人が沸いてでてくるような賑わいです。お金はおとさず、涼みに来ている人が大多数ですが、毎夜祭りか?!くらいの勢いです。
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 << ドバイモールと、モールへ続くメトロの駅からの通路、日が暮れると人だらけ>>

(涼しいモールは、毎日がお祭りのよう)
ドバイに住む人で最も多いのはインド人4割、これに1割強を占めるパキスタン人を加えて、半数以上がカレー系、、そうカレー屋がとても多いです。街にも、多人種・多文化を反映するように様々な国の料理店が並んでいます。モールのフードコート内は、インド、中東系の料理が中心ですが、米国系の外食チェーンが席巻しています。一番人が並んでいるのがKFC、そしてマクドナルド、ピザハット、サブウェイ、ウェンディーズ、バーガーキング、バスキンロビンス・・というところでしょうか。ビックマックは、18 AED(1ディルハムが、約30円)、スタバのラテが、15AEDなので、日本より少し高いかなという程度。モール内のレストランでは、ファストカジュアルの業態も出ていて、PF CHANG、Olive Garden、Chili、サンドウッチのCosiなども出店しています。欧州勢も、Eric Kaiser、PAUL、Pierre Herme、それからGaleries Lafayeteのグルメセクション、英国スーパーのWaitroseなど、続々です。
ibunbatamallKFC.jpg<<イブン・バツータモールのKFC こんな行列しているKFC見たことないですね>>

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<<フードコートには、かならず寿司と日本食 ちょっと高いですが人気>>

 もちろん、フランスのカルフールにジェオンもハイパーマート業態を展開しています。ここに出店するのは、社会を牛耳る人たちといかにつながるかということなのでしょう。日本勢は、ダイソー(7AED均です)やMUJIが出店している程度で、外食企業は未上陸のようです。
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 <<ディラシティセンターのカルフールにて さすがスパイスは豊富です!>>

そんななかで洋菓子のヨクモックが健闘していました。すでにドバイに9店舗、アブダビに5店舗あるようで、ギフト用に美しくかつ大量にパッケージされたものがディスプレイされています。日本の百貨店に高いテナント料を払って、ちまちま売っているより、明らかにいい商売です。お菓子すべて日本で製造したものを輸入しているのだそうです。中東のお菓子は、ナッツやドライフルーツ、そして砂糖、、くらむような甘さですが、個人的には大好き。美しい容器に入ったデーツやお菓子、チョコレートは、デザインも洗練されており、かなり素敵です。しかし、肥満も一方では問題。1キロダイエットにつき、金1キロが行政府より進呈されるとかされないとか。。。
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 <<おなじみヨクモックシガールは、こんな豪華なギフトに!>>

(男性が、購買に大きく関与)
 さまざまな人種、観光客がほとんどなので、なんともいえませんが、アラブの女性は、意外に楽なんちゃうか~と思いました。というのは、アバヤ(サウジの黒ずくめ衣装)を着用したり、頭を布で隠している人たちは、フードコードみたいなところでも、どーんと座ったまま。男性が財布を握っているのだから、子供と一緒に、夫が買ってくるのを待っているという光景を何度も目にしました。あれ?!意外と優位なんちゃうかなと。
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 <<男性は「何買ってくる?」て感じで、女性はどっかり座って動きません>>

 メトロには、女性と子供優先車両というのが1両あって、男性は絶対に乗れないようになっています。日本の女性専用車のレベルじゃなく、男性はあっちいけ?!みたいな強烈なオーラが発せられています。スーパーでも、男性が買い物している姿もかなり見かけました。出稼ぎで独身男性が多いというのもあると思いますが、とにかく女性はなにもしなくていい(といったら失礼ですが)という感じ。だからといって働かないわけでもなさそうで、制限はあるものの、就労はするし、留学もするのだそうです。どこかの国で、女性の活用をと、大臣にまつりあげられ、果ては足を引っ張られて辞任に追い込むというような男のいけずはありません。アラブの女性というと、なんとなく誤解を受けがちですが、意外にも生きやすいのではないかと思います。次、生まれ変わるときは、アラブの女性がいいですね。
というわけで、中東の食市場で、男性も購買決定権をもつ重要なターゲットとして、捉える必要がありそうです。
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<<女性専用車両が終日1両、朝夕は、優先車両がもう1両>>
 

この記事の執筆者:
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道畑富美
ドバイの食マーケット 男性も鍵を握っている?
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