日本惣菜協会の月刊会報誌、 JMニュース11月号にて、だし(うま味)の研究の第一人者である、一般社団法人和食文化国民会議の会長、甲子園大学副学長の伏木亨先生にインタビューした記事が掲載されています。11月24日の和食の日にちなみ、スペシャルインタビューとして紹介されています。
詳しくは、JMニュース11月号をお読みください。ちょっとだけ、ここに集約しておきますと、ユネスコの無形文化遺産に登録された和食文化は、登録のために貢献した和食会議の前身組織が、ひろく和食を定義したという経緯があります。その背景から、和食の定義として、基本的には「ごはんにあうもの」と、現会長の伏木先生の談。つまり、とんかつもハンバーグも、和食の範疇と、どうぞ寄ってらっしゃいと敷居を低くしており、懐石料理や割烹などで出される特別なものでないと。となれば、惣菜は、すべて立派な和食。
さらに、先生のご専門であるだし(うま味)について、語ってもらっています。甘味、脂肪と同様、私たち人間が好きな味。脳の報酬系に効き、やみつきの味とも言えるこの三つの味。おなじおいしさなら、健康的なうま味が断然選ばれる。だしの重要な要素とは、うま味に加えて、香りである。香りは、好き嫌いは、決定づけるもの。幼いころから香りを覚えることで、好きな香り、そして好きな味となる。だから、我々日本人は、若い頃、少々脂っこいものに浮気しても、年齢を重ねるとだしの味、うま味に戻ってくる。
味としては、うま味は万国共通好きな味のはず、であるが、外国人は、だしの香りに、磯臭さや生臭みを感じて嫌悪感を覚える。が、最初は嫌いでも、経験を重ねていくと、だんだん好きになるのだと、これがだしの味、和食だという話です。これらは、先生の数ある著書の中にも書かれています。
そして、惣菜は、このだしの味、うま味の要素を持っている。加えて、伝統的な和食のわざをどこか踏襲しているはずと、、これらをもっとうまく訴求する、そして季節感の演出も大事と、ハロウィーンは、若者のイベントとして定着したが、逆に和食を輸出するくらいの勢いで行かないかん、とも惣菜業界へのハッパもかけてくれました。
<<だし文化の真髄、京都岡崎の「お福」のにしんそばです>>
余談ですが、伏木先生とは、京大農学部の先輩後輩。共通に厳しくご指導いただいた教授たちの「コワかった~」という思い出話でも、インタビュー時は盛り上がったのですが、いまやアカハラ・パワハラに迫るものですが、パワハラがあるから、今があると。時には、パワハラも必要です。嫌い嫌いも好きのうちが、今回のインタビューのミソです。
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