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post by Fumi Michihata
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コロナ自粛モードでも、スーパーマーケットは新店続々オープン

2020年7月20日 08:42 - Miki Michihata
 コロナ自粛モードで、スーパーマーケットは調子よく、全国スーパーマーケット協会によると、既存店、前年比の1割超えが続いています。なかでも惣菜部門は前年割れで、内食傾向が高くなっています。

 追い風に乗ってか、新店もつぎつぎとオープンしています。流通首位のセブンアイグループは、食品スーパー事業を強化するために、組織改編を図っています。首都圏で78店舗を展開していた「ヨークマート」、さらにIYブランドの「食品館」やディスカウント業態「ザ・プライス」、そして新業態のコンフォートマートもまとめて、6月1日にヨークマートから商号変更した株式会社ヨークの下、運営することとなります。首都圏での食品スーパーの機能を深化させていこうという方針をたてています。これに伴い、5月中旬には千葉のちはら台に新店「ヨークフーズ」を開店、6月5日に「食品館」15店を「ヨークフーズ」に転換。さらに、「ザ・プライス」5店を「ヨークプライス」に変更し、新たな食品スーパーをつくっていくようです。

イオングループにちょいと後れを取った感のあるセブンアイグループのの食品スーパー部門、バックシステムを共有し、それぞれの立地に応じた戦略のもと、業態の強みを押し出していこうということでしょう。

 6月17日新たにオープンした新宿富久町の「ヨークフーズ」に行ってみました。ご承知の通り、大規模再開発があり高層マンションの都心住宅立地です。あかるい店内は、通路も広く、入口から惣菜と生鮮がならび、楽しくなる店内です。惣菜やカットモノの野菜も強化されており、周辺住民と近隣のオフィスワーカーへの配慮がうかがえます。最近の傾向でもある、それぞれ肉、水産コーナーに、それぞれの加工惣菜があり、ローストビーフなど圧巻される品揃えです。チーズやおつまみものとワインのセット配置ももはや一般的になったスタイルですが、きっちり配置されています。
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<<富久町のヨークフーズ 昼ちょっと過ぎの品揃え。。もうちょっと売れてないと>>


他にも、都内では、食品スーパーの都心立地での開店が進みます。コロナ前からの計画であったと思いますが、都心に再開発職住近接複合施設に、スーパーマーケットの新店開発がここに来て増えているように思います。田町港南口ムスブや四ツ谷駅そばのコモレのライフ、横浜桜木町のサミットコレットマーレ、馬車道のリンコス(マルエツ)など、続々です。ただし、在宅ワークも増えており、ちょっとあてがはずれたか、よりリッチな都心住民を主要ターゲットに捉える必要がありそうです。

 7月に神田神保町の神田スクエアにオープンしたサミット神田店は、小規模ながら、惣菜などの品揃え、またワインの品ぞろえなども充実しています。オフィスワーカーとこのあたりのビジネスホテル滞在者に的を絞っているような品揃え。この大きさが一回りするには疲れないサイズですねえ。レジのほとんどがセルフレジです。お昼時ちょっと前に行きましたが、オフィスがフル稼働していたら、長蛇の列だったろうになあと思います。
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<<サミット神田スクエア店 オフィス側の入り口で、昼時、臨時のレジがでています>>

コロナ感染拡大で、オフィスで働く人、高層マンションに住む人、そしてその時間が、大きく変わって、今までの計画をちょっと見直すべきではないかなと思う点もありますが、実に、どの店もすばらしい品揃えです。ただ、どこもそれなりの家賃(テナント料)、
惣菜などは、もうちょっと高い値段をとってもいいのではないのかな~と思います。値段を下げて売る数を稼ぐのもいいですが、長期的視点では、しっかりいいものをそれなりの価格で提供するのが、事業継続のためには大事な点ではないかと思います。
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<<サミット神田スクエア店で残り少なくなってた鰻弁当 398円は安い。うなぎが薄いもののなかなかいいお味でした>>


この記事の執筆者:
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道畑富美
コロナ自粛モードでも、スーパーマーケットは新店続々オープン
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