上野広小路に、PARCO_ya上野が、4日開業しました。上野という土地柄か、初日満杯で入店待ち、なんてこともなく、すんなり入れました。「大人のパルコ」というコンセプトだそうですが、大人ってどの年齢層を指すのかも不明確でよくわかりません。同施設を運営するJフロントリテイリンググループによるGINZA SIXについても、周りの「大人の女性たち」からも、積極的に利用するという声はほとんど聞かれません。百貨店業は、でっかい箱作って、オフィスやテナント入れての不動産業から脱却できないのでしょうか。
百貨店市場は、1991年9兆7130億円から減少の一途。コンビニエンスストアに抜かれ、2016年には、6兆円を割り、ドラッグストア市場に越されてしまっています。なんとか都市部の店舗とインバウンド観光客消費に支えられてはいるけど、このPARCO_yaを見る限り、末期的と感じざるを得ませんで、最後の百貨店世代としては、少々寂しい感じがします。
<<品目別百貨店売り上げの推移(日本百貨店協会データより)>>
百貨店協会の売上データを見ても、主力の衣料品はどんどん落ちる、伸びているのは、雑貨類だけ。インバウンド消費に支えられているように見てとれます。
一方のオンライン通販は、若い世代を中心にどんどん伸びていています。米国では、Whole Foods Marketを買収後のアマゾンは、売上の大幅増。第三四半期の総売上は、34%増で437億ドルに相当するそうで、うち13億ドルは、WholeFoodsに帰依するとのこと。 SUPERMARKET NEWS2017.10.27より
先日、ある流通業関係者から伺った話によると、Amazon prime dayに出店すれば、通常、売上は倍になるとのこと(もちろん扱う品目にもよると思いますが)おそろしいことですね。アジアのアマゾンアリババもとどまるところを知らず。とはいっても、この二社、リアル店舗も結構増やしている。先日、銀座に開いた期間限定の amazon bar は、入店できない人続出だったようですし、リアル店舗は、実物を見てみたいサンプルショップ、アンテナショップ的な意味、またピックアップ機能などなど。すべてがオンラインショッピングとなるなど考えられないし、買い物は楽しいレジャーという意味もあるはず。まだまだ知恵の出しどころはあるように思います。
デパートの屋上遊園地で遊び、デパート食堂でお子様ランチを楽しんだ昭和世代は、楽しい百貨店をもう一度!と願ってます。

<<今年9月にシアトルに行った友人からの写真、WholeFoodsMarketの店内 amazonの字も見えます>>
(参考サイト)