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米国スーパーマーケット業界は、野菜推し!

2016年7月20日 07:57 - Miki Michihata
 暑い夏が始まりました。家庭での調理はおっくう、スーパーでは、揚げ物が売れていますね。世帯人数が減り、スマホの登場で家族共有の時間はますますなくなる。食の提供側は、調理の手間や時間を省いてくれる商品をどんどん市場に出してくるし、もう無茶苦茶ですね。いつもスーパーへ行ったらヒトサマの買い物かごを見るのが常の私、人のことは言えませんが「小さい子供がいてそれか?!」と驚くことがしばしばあります。

食費のうち、外食や弁当・惣菜にどれだけ使うかを表したものを食の外部化率と言いますが、公益財団法人食の安心安全財団(旧外食産業調査研究センター)では、1980年から統計をとっており、それによれば、食の外部化率は、45%を超えています。つまり、大まかにいうと、食費のうちの半分は、外食や弁当・惣菜に使っているということ。残り半分は、内食と言われるスーパーや小売店などで購入する食品に当たります。といっても、こちらは、ほとんどが加工品、レトルトやインスタント食品もこれに入るので、単純に言えば、家庭の調理は、金額ベースでは、8割くらいは、外部化しているということになると概算します。実に、日本の食品市場約70兆円と言われますが、そのうち、生鮮品に使う額は、70兆円のうちの2割を切っています。

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<<食の外部化率推移 食の安心安全財団データより作成>>


 先進国と呼ばれる国では、特に都市部では、単身世帯の増大、女性の社会進出が進み、同様な状況です。先日もおもしろい記事を見つけました。米国のファーマーズマーケットでも、加工されていない農産物は売れず、その場で食べたり、飲んだりできる店のほうが繁盛しているというのです(1)。顧客層が若い世代へとシフトしていき、調理の素材を選び、農家との交流を楽しむよりも、ファーマーズマーケットの雰囲気と飲み食いする楽しみを見出しているのだと。この記事では、米国農務省によると、2006年4,835のファーマーズマーケットの数が、この10年で8,553と増えているそうですが、その内容も変化しているのですね。昨年、シカゴ中心部でのファーマーズマーケットに訪れましたが、確かに、すぐ食べられるものは、行列ができていますが、野菜だけを扱う出店には、年齢層の高い人、そして子連れのお母さんたちが集まっているように感じました。

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<<Chicago リンカーンパークのファーマーズマーケットで>>

 野菜は買わないのか、というとそうでもないようです。米国の食品スーパーマーケット協会のような組織、FMI(Food Marketing Institute)によると、青果物の売り上げは、610億ドルで、4%の成長部門であると、青果部門を食品小売業の戦略的部門と位置づけ、さらに品質アップ、売り場拡大へと目指すとしています。消費者が求める、鮮度、そして地場産、そして透明性(産地や栽培方法などの情報)を強化していくと書かれています。
FMIの消費者トレンド2016を見ますと、生鮮品は、ネットでは買わない消費者が多いと、リアルの小売業が差別化できるポイントは、なんといっても生鮮品と位置づけ、青果物セクションに力点を置くのでしょう。ウォルマートでも、従業員教育に力を入れ、鮮度管理を店頭で進めるとのニュースもあります(2)

"FMI Report: Fresh Produce Growth Driven by Mega Trends" June 22, 2016  FMI
(1)"For some growers, farmers markets just aren't what they used to be"  WashingtonPost 2016年6月21日記事
(2)"Here's How Walmart Is Making Sure Its Produce Stays Fresh" Fortune 2016年7月13日記事

参考までに、世界有数の野菜消費国、韓国のことを、HAPIKUサイト、「世界の子育て、食育て」で書いています。韓国人の一日野菜消費量は、480g!!

この記事の執筆者:
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道畑美希
米国スーパーマーケット業界は、野菜推し!
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