foodbiz.asia

post by Miki Michihata
news

ファーストフードのサバイバル

2015年4月 5日 09:36 - Miki Michihata
 デフレの時代、ヒーローだった日本マクドナルドの業績は惨憺たるもの。異物混入、社長のメディア対応、元社長の転出先での顧客情報流出など、メディアによるバッシングが拍車をかけ、1月、2月の既存店売上は、前年比の約3割減です。新商品投入し、春休みの需要期ですが、どこの店を見ても、従来ほどの客が入っていないような状況です。先日、4月3日付の日経MJに、「マクドナルドの陰に隠れてあまり言われないけど、モスバーガーも振るわない」と櫻田社長のコメントと共に記事が掲載されています。安価な輸入食材に依存するファーストフード業態は、円安の影響で、値上げを余儀なくされています。また、牛丼、中華ファースト店も値上げに踏み切りました。人事面でも、ブラックと揶揄される企業も多く、従来のやりかたを大きく転換するときに来ています。
 
 商品という面では、「ファーストフード=不健康」というイメージの払しょくに努めていかねばなりません。先の記事では、櫻田社長の「今後健康を意識した商品を投入していく」とのコメントがでています。また、食材の安全性についても、相当な努力を投入し、その取り組みを訴求していますが、いまひとつ、消費者には届いていなように感じます。

 米国のファーストフードチェーンも、同様に食材の安全性について腐心をしています。マクドナルドは、世界的にも不振が続き、アジア、中東、アフリカでは、1月度の売上を約17%落としています。米国マクドナルドも横ばいというところで、顧客の好みに応じてオーダーできるバーガー店や終日朝食メニューを提供する店などさまざまな試みをしています。4月3日付のプレスリリースでは、鶏肉に抗生物質を使わないこと、また牛乳を搾乳する牛にも成長ホルモンを使わないことなど、原材料となる家畜についての基準をあらたに掲げています。また、新商品のグリルチキンサンドには、品質保持・向上のため、冷凍や長期保存に耐えられるように添加されるリン酸塩やデキストリン、また着色料の使用をしないと、リリースされています。
食の安全と倫理(ethics)上の観点からです。期せずして、ダンキンドーナツも、使用する玉子をケージフリーのものに移行し、2022年までには、100%ケージフリーの玉子に転換していくと、そして豚肉についても、1頭ごとの囲い(gestation crate )のない状況で飼育したものを使用すると伝えています。

 クイックサービスでありながら、食材の出どころを明らかにし、生産者との取り組みを訴求し人気を博しているChipotleやShake Shackのような業態に追随しているのでしょう。しかしながら、スケールと低価格を維持しながらの大規模店舗展開では、有効なのでしょうか。生産や物流面も含めたバックヤードの見直し、またファーストフード業態のコンセプトの改革が求められます。
 
healtheatingwholefoods.jpg
     <<健康は食から、Whole Foods Market のカウンターにて>>
この記事の執筆者:
Foodbiz-net.com
道畑美希
ファーストフードのサバイバル
  • 気に入ったらいいねしよう!
    FoodBiz.asiaは、広い視点でアジアの外食ビジネス情報をお届けします。