TacoBellが日本再上陸!のニュースは、メキシカンファーストフードが日本でも受け入れられる時代になったのだ、と心躍らせて聞きました。さらに、NY発のバーガーチェーン、SHAKE SHACK がサザビー・リーグと提携し、2016年に開業する等々、ここ最近、米国外食チェーンの日本進出のニュースをよく聞きます。
老いても1億人のマーケット、まだ消費者の所得が高い、日本の市場も捨てたものではありません。しかし、1970年代、マクドナルドやKFCなどが進出してきた時代とは違い、広く展開していくのは、非常に難しいことです。Burger Kingは、2006年に1号店を開業し、2012年からフランチャイズ展開を始めて、現在90店舗と頑張っていますが、2011年に再上陸を果たしたWendy'sも未だ2店舗、1号店の表参道店はすでに閉店。このように進出したものの足踏み状態だったり、撤退する例も少なくないです。
多くが、米国発の話題性の高い業態として展開して、数店舗展開して終わり、高いロイヤリティ料を支払った割には元が取れずに終わってしまう羽目に。あれだけ行列を作ったクリスピークリームドーナツは、どうでしょうか。もはやだれも並んでいないし、あの箱を持っているひとの姿も見なくなりました。90年代以降で日本での展開を成功させているのは、スターバックスくらいでしょうか。コーヒーという高頻度利用アイテムとパートナーであるサザビーリーグのファッション性を高めて行くブランディング力のなせるワザと思います。タコスは、日本人の味覚からすれば、高頻度に登場アイテムではないだけに、Taco Bellの日本市場での展開には、かなりのオペレーション力と店舗開発力が求められるでしょう。
それにしても、米国チェーンのオペレーションは、改めて完成度が高いと、先日、LAで訪れたIN'NOUTバーガーで目の当たりにしました。昼時ですっごい行列。外のドライブスルーも中もお客さんであふれています。車の列には、iPadをもった2人のスタッフが、注文を取りに回り、レジは3台フル稼働。メニューの数が少ないこともありますが、とにかく小気味よく回っているのがたまらなくおもしろく、これぞファーストフード!と感心しました。
もはやチェーンオペレーションの時代ではありませんが、学ぶことがまだあるなあと思いました。ということで、5月16日~19日 Chicagoで解されるNRAレストランショーへ今年は行ってみようと思っています。