主婦にとって、買い物は大きな問題。米国ChainStore Ageの調査(2014.8.11)によると、多くの働く女性が仕事中あるいは昼休みに今晩の夕食の買い物のことを考えているのだそうです。先日、電車で隣に乗り合わせたおばちゃん(私より明らかに年上)がいじくるスマホの画面をちら見すると、なーんとネットスーパーで買い物をしておられます!年代関係なく、買い物する時間も場所も選ばなくなっているのですね。
<<NYマンハッタンを走る生鮮オンラインストア fresh direct>>
誰しも時間は有効に使いたい、ネットスーパーの需要は確実にありますが、採算のとれるビジネスにするが難しいようです。最近では、サミットのネットスーパーが撤退しており、最低購入額があるものの無料の配送料では、採算がとれなかったというのが撤退の理由です。イトーヨーカドーでさえ、2001年にスタートしたネットスーパーを黒字化させたのは、2009年ですから、かなりの忍耐と工夫が必要なようです。
<<CA Berkeleyにあるすんごい品数のBerkeley Bowl めちゃかっこいいスーパーです。これは見てからでないと買えません>>
食品は、特に生鮮品は、実物を見ないと購入しにくいもののひとつです。重たい水や調味料など、銘柄の決まっているものは、銘柄と価格で買えばいい。でも、生鮮品はそうもいかず、、オンライン購入の障壁になっています。現在、日本国内におけるBtoCの電子商取引額は11.2兆円ですが、なかでも電子化が進んでないのが食料品です。(経済産業省 平成25年電子商取引に関する調査)
ここ数年は、衣料品やアクセサリーの伸びが著しいですが、やはり試着ができたり、返品ができるようなサービスが付加されたことが後押しをしていると思います。
ヨーロッパでも、オンラインで食品を買う動きは活発化していて、ここ5年で60%以上の伸びているそうです。(FoodNavigator 誌2014.9.25)
英TESCOでは、宅配に加えて、Click&Collect という、注文したものを店でピックアップできるサービスを始めています。米国といえば、Walmartが一部デリバリーとWalmart to Go という注文したものを店でピックアップできるというサービスを始めています。Amazonもシアトルとサンフランシスコの一部地域部限って、生鮮も含めたオンラインスーパーAmazon Freshを展開しており、サイトを見ると、朝10時までに注文すればディナーに間に合い、夜10時まで注文すれば朝食に、とい恐ろしいリードタイム。9月初旬にUS Postal Serviceがアマゾンの食品宅配を請け負う、そのテストが始まったとニュースが流れています。(2014.9.4 Wall Street Journal)
ダイエーが完全イオンの子会社化されるというニュースを見て、神戸出身、ダイエーの躍進ぶりを自分の成長とともに見てきただけに、寂しいものがあります。確かに60年代の社会の様子や人々の生活も変わっています。あんなデカい売り場が必要ないことも自明、また、ネットスーパーは、ただモノを運ぶものだけであっては、撤退する企業が絶えないでしょう。高齢者でも若年層でも、一人暮らしの世帯ばかり、、、スーパーマーケットも転換の時を迎えているのですね。
<<FLのWhole Foods Market では、CSA(地域がサポートする農家・農業でできた野菜をピックアップできるサービスも始めています>>