世界中でラーメン人気が高まっているようです。世界主要都市でかっこいい店を展開する一風堂は、3月21日東証マザーズ市場に上場しましたが、初日は値が付かず、翌日公開価格の4倍にも迫る値がついたようです。ラーメン屋がグローバル企業に、すごいことですね。
<<ロンドン市内の一風堂、どちらもめちゃかっこいい店ですが、大きすぎて夜は写真がうまく撮れませんので、メニューブックから>>
(1500円超えは必至の日本発のラーメン)
香港にも、一風堂、一蘭、味千拉麺など主要ラーメンチェーンがすでに進出して、今でも高い人気を得ています。昨年のレポートでも書いた通り、香港は家賃も高くて、東京より遥かに商売は厳しく、これらの店では、ラーメン一杯100香港ドルは当たり前です。茶餐の海老わんたん麺のほうが安くておいしいのにと、私は思うのですが、この価格でも若者が行列をつくっています。これらのラーメンは、ほとんど、すべてと言っていいほど、とんこつ系のラーメンです。
<<尖沙咀にあるとんこつラーメン店に長い行列、ほとんど若い人たちです。>>
気になっていたマカオの豪華カジノ、ウィンパレスにある「HANAMI」ラーメンを食べてきました。
巣鴨にある「ジャパニーズヌードル蔦」がプロデュースするあっさりした醤油ラーメンです。蔦といえば、ミシュラン ビブグルマン一つ星に輝き、朝7時から販売する整理券を買うために早朝から行列ができる、幻のラーメン店です。
<<麺がつるつるで、スープもおいしいです。Hanami Signature!!>>
重厚な大理石のカウンターのみ、16席のラーメン店。きれいなおねえさんが、カジノのディーラーの如くかっこよく、サーブしてくれますが、金ピカです。シンプルなShoyu Ramenは、118パタカ(香港ドルもパタカも同じように使えます)、わんたんや玉子が入って、かすかにトリュフ風味が香る、一番高いHANAMI Signtureは、158パタカ!
わっさわっさとお客さんがやってきて、迷わず、この一番高いラーメンを注文します。客は、中国人のカジノ客にファミリーの観光客、約3千円のラーメンを、どんな風に味わっているのか興味津々。欧米人が1時間もかけてラーメンをダラダラ食べるのとは違い、同じ東アジアの友よ!ズルっといい音たてて召し上がっております。アジアでも豚骨スープが席巻する流れの中、醤油系もイケるのではないのかなぁと感じました。
(インスタント麺の貢献も大きい)
外食すれば、ラーメン一杯1,500円、そらご無体な、ということで、香港では、スーパーでインスタント麺も人気です。特に、マルタイ、五木食品など、棒ラーメン麺のオーソドックス九州系が売れているそうです。浜松町駅やモノレールに盛んに広告がでていることがうなずけます。羽田空港の国際線にあるセブンイレブンには、山のように積まれています。
<<羽田国際線ターミナル内のセブンイレブン キットカット抹茶とラーメンは、日本のお土産として不動の地位>>
先日、明治大学のグローバルマーケティング研究会で、日清食品のCFOのお話を伺いましたが、世界でカップ麺、袋めん合わせて、年間1,000億食のインスタントラーメンが食べられているそうです。財務最高責任者が、マーケティングのお話を熱心にされることに興味深く聞き入っておりました。最後に、マーケティングは投資だ!とお話しされていたのは印象的でした。確かに、同社のCMに巨額の制作費と媒体費が投じられているのは、誰の目からも明らかです。このようにいち企業のPRが、自社商品だけのPRだけにとどまらず、世界のラーメンブームに大いに貢献していることに興味深く感じました。加えて、外食での喫食体験、そして世界中でラーメンを食べる人たちのSNSが交錯し、益々ラーメンブームが盛り上がりますように。
<<さすが、出前一丁の棒ラーメンタイプも出てますね。マックスバリューにて>>
こちらも参考にしてくださいね。
香港のラーメン文化 Wikipedia