そうなんです、やはり若い男性は、少食になっています。日本人男性の食べっぷりは、年ではなく、世代で決まるようです。
(センセー、トシの割によく食べますね!)
大学生と一緒にいると、若い人の食習慣がよくわかります。好き嫌いが多い、自分が満足したらそれ以上は食べないなど、合宿先などで、気遣って色々なご馳走を出してくださっているのに、ひと通り、食べたら、「もう結構です」と。こちらが気を気遣って、ひさすら残り物をさらっていると、「センセー、トシの割によう食べますね」と突っ込みが入ります。若い世代には、もったいないとか、出されたものは残さず食べる、という意識がないんですね。
<<これでも量が多いらしいです。大学食堂のランチ>>
大学の学食でも、食べきれず残している男子学生も多く見かけますし、食堂に寄せられるアンケートには、「量が多くて食べきれない。ゴミになるか、量を減らしててほしい」などというクレームが少なからずあり、私たちの学生時代を思い出すとびっくりします。
(本当に食べないのか、国民健康・栄養調査より)
国民健康・栄養調査を見てみますと、日本人の摂取カロリーは、年々減っています。身体を動かすことが少なくなった生活習慣が影響しているのでしょう。健康診断の普及やメタボなど様々な啓蒙活動が効いているのか、徐々に減塩も達成し、血圧はここ10年間で有意に下がっているとのことです。未だ、コレステロール値は高く、糖尿病予備軍も減る傾向にはありませんが、低糖質ダイエットブームで、どう動くでしょうか。最近は、ランチ時に、ご飯少な目にという男性もよくみかけるようになりました。
ここ20年間の摂取カロリーを見ます(下の図)と、どの年代も摂取カロリーは減っていますが、下がり具合が大きいのが20代、30代。よくよくみれば、50代、60代の方がカロリーを摂取していますね。年代ではなく、世代が大きなファクターとなっています。60代といっても、食欲が落ちるほど老けてないし、若いときの食習慣をそのまま継続しているのでしょう。70代以上もたくさん召し上がるようになっていますね。
女性だけ見ますと、70代以上を除き、年とともに、カロリー摂取は減っています。
ところが、下の図の男性の場合は、20代、30代の男性のカロリー摂取は減っていますが、40代、50代の昭和育ち層は、あまり摂取カロリーを減らししていません。っこから、平成育ちは少食気味、昭和育ちは、若いときの食習慣があまり変えず、食べているともいえます。生活習慣病予備軍はまさにこの世代ですね。
女性のやせは減っているようですが、男性のやせが増えています。健康的になるのはいいですが、あまりに若い男性は、省エネ過ぎるように思います。食べて体を動かしていた昭和世代の私には、ちょっと頼りなく感じるのでした。
もうひとつ気になるのは、子どものカロリー摂取、子どものうちは、どんどん食べて、身体を活動させ、成長するためにエネルギーも必要かと思いますが、どんどん摂取カロリーが減っていますね。
この度は、カロリーのみに絞って書きましたが、栄養の質についても、深く調べることが足りていません。また、次の機会にと思います。
データは、厚生労働省の国民健康・栄養調査、国民栄養調査より