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post by Fumi Michihata
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郊外へ広がるバンコク都市計画と核家族化

2015年9月 9日 09:30 - Miki Michihata

 8月末バンコクの北西部BangYaiに開業したドでかいモール(50万平米)、Central Plaza Westgateへ行ってきました。開業直後の日曜日とあって、施設のあちこちでイベントをやっているキラキラモール。こんな都心から離れたところに、すっごい人出です。人の数も半端でないですが、車の数にもびっくりしました。タイの自動車普及率は、5人に1台とのことですが、バンコク周辺部に住む人たちは、そこそこ車をもっていて、車を持っている家族が遊びに来ているという感じです。公共の交通機関で来ている人などほぼないように見受けられました。

westgatenai.jpg       <<モールのあちこちでイベント、ドラえもん展やユニクロのショーも大人気です>>

 

 近い将来、BTSの駅が直結され、車のない人もアクセスがかなり良くなるようです。当然、住宅もアホみたいに建設されるのでしょう。BTSほかバンコクの公共交通がどうなっているかマスタープランが発表されていますが、これを見ると、もはや東京の地下鉄路線図のようです。すでに、このモールあたりから302号線の上を路線も駅もほぼ出来上がっています。路線のほとんどの駅に沿って、モールができ、住宅ができという日本の沿線開発と同様、開発が進んでいます。

BTSekidekitemasu.jpg  <<同じNonthaburi地区のCentral Plazama にもBTSの駅がつながります。もう駅もできてますよ~>>

 すでに、タイの一人当たりGDPは、5,600ドルを超え、バンコクとその周辺部に住む2,600万人を対象にすれば、1万ドルを超えているとも言われます。十分、車を買って、外食もし、海外旅行にも行って、、ということができる経済レベルにあります。が、キラキラブランドが居並ぶモールに来ている人たちは、何も買い物してへんやん?と気になります。

westgateshabushabu.jpg

             <<日本食もいっぱい、700バーツのしゃぶしゃぶ食べ放題にもへっちゃらで列ができてます>>


 一方、オールドバンコクはどうか。久しぶりに、カオサンやチャイナタウンを歩いてみましたが、取り残された感のあるオールドタイは、ちょっと寂しい雰囲気でしたやっぱりじっちゃん、ばっちゃんが多い。2010年の政府統計によると、人口約6,600万人のうち、高齢者(60歳以上)比率は12・9%です。また、合計特殊出張率も、日本と変わらず、1.50で、都市部では、1.22という数字。日本同様、少子高齢化が着実に進行しており、40年には2,050万人を超えるとされています。一方、核家族化も進み、全人口を世帯数で割ると、人世帯当たりの人員が3.1人と、今後一人暮らしの高齢者も増えていくように思います。写真は、カオサン近くの食料品店で、ひとり分ずつのおかずや果物を売っている光景を目にしました。屋台でも買えるものですが、おばちゃんたちがたくさん買い物に来ています。いわば、買いたいものを買いたいだけ、ワンストップショッピングができる利便性がウケているのだと思います。

obachankaosan.jpg           <<おそらく昔食料品店、いまや小家族向けの惣菜屋>>


参考資料: タイ統計局センサス2010 http://popcensus.nso.go.th/file/popcensus-10-01-56-E.pdf


この記事の執筆者:
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道畑富美
郊外へ広がるバンコク都市計画と核家族化
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